Appleは10月17日、iPadに対応する「Apple Pencil(USB-C)」を発表した。通常価格は1万2880円(税込み、以下同)。Apple Storeなどが11月上旬から販売する。
Apple PencilはiPadでメモを取ったり、スケッチをしたり、イラストを描いたりするのに役立つツール。Apple Pencil(USB-C)は1万9880円の「Apple Pencil(第2世代)」より7000円安く、1万4880円の「Apple Pencil(第1世代)」より2000円安い。
Apple Pencil(USB-C)の最大の特徴は製品名にUSB-Cと付く通り、iPadにUSB Type-Cケーブルで接続することで、ペアリングや充電を行える点だ。iPadにマグネットで取り付けると、Apple Pencil(USB-C)がスリープ状態になる。
iPhone 15シリーズに続き、Apple PencilにまでUSB Type-C化の波が押し寄せたことで、iPhone 15シリーズ、iPad(一部モデル)、Apple Pencil(USB-C)の充電はUSB Type-Cケーブル1本だけで済む。
一方、iPadにマグネットで取り付けるだけでペアリングや充電が可能なApple Pencil(第2世代)と比べると、Apple Pencil(USB-C)はカバー(キャップ)をスライドさせてケーブルをつなぐ必要があるため、ペアリングや充電を行う際の手間は増える。
Appleのワールドワイドプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントであるボブ・ボーチャーズ氏は「iPadの汎用性と組み合わせることで、Apple Pencil(USB-C)はデジタルでの手書き、注釈の追加、書類のマークアップといった魔法を体験するための、さらなる素晴らしい選択肢をもたらす」とコメントしているが、発表直後からX(旧Twitter)は大荒れ状態となっている。
数あるポスト(投稿)の中には「従来から退化した」「ふたを開けたらこれか……」などとネガティブな印象を持つ意見があり、USB Type-C化とは別のことにいらだちを感じる人もいるようだ。
AppleのNewsroomとApple Pencilの製品サイトには各モデルの機能比較表が掲載されているが、それを見るとApple Pencil(USB-C)はワイヤレスでのペアリングと充電どころか圧力感知センサー、ダブルタップ、無料の刻印サービスにすら対応しないことが分かる。
Apple Pencil(USB-C)の主な特徴は高い精度で文字を書いたり、スケッチや絵を描いたりできる点、紙と鉛筆のようなレスポンスを実現する低レイテンシーである点、傾きの感知が可能な点、Apple Pencilが画面に触れる位置を事前に表示できる点だ。
圧力感知に限っていえば、Lightningケーブルでのペアリングと充電に対応するApple Pencil(第1世代)ですら対応しているため、Apple Pencil(USB-C)が“退化した”とされる大きな理由はこれだろう。圧力感知センサーのメリットはペン先に伝わる力加減をセンサーが感知し、スケッチアプリなどに反映される線の太さや、グラデーションなどが変化する点だ。
Apple Pencil(USB-C)と互換性のあるiPadは次の通りとなる。
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