「Made by Google」で発表された「Google Pixel 8/8 Pro」だけど、イベントで目立ったのは「AI推し」。Google PixelのWebサイトへいくと「GoogleがつくったAIスマホ」とコピーがついているくらい、携帯情報端末はAI情報端末へ向かっているようで、さすが早くからコンピュテーショナルフォトグラフィーをうたうGoogleだなあと思うことしきりな昨今である。
そんなGoogleのPixel 8とPixel 8 Proのカメラ性能はどのくらいAIなのか。
取りあえず、最後に登場するけど「音声消しゴムマジック」はまさにマジックでしたよ。
何はともあれ、カメラユニットの話から。
Pixel 6以来続いている帯状にデザインされたカメラ部は継承している。
一見、Pixel 8とPixel 8 Proの差はカメラがデュアルかトリプルかにあるかと思いきや、実はカメラユニットの性能も、一番重要な広角カメラについては同じものを使っているが、超広角では異なるのだ。
まずPixel 8。
デュアルカメラは超広角と広角だ。
メインとなる広角カメラは50MP(5000万画素)で絞り値はF1.68。センサーサイズは1/1.31型とこのクラスのメインカメラとしては最大級である。
超広角カメラは12MP(1200万画素)で絞り値はF2.2。AF搭載。センサーサイズはPixel 8 Proよりちょっと小さい。
続いてPixel 8 Pro。
広角カメラはPixel 8と同じ。すごいのは、超広角カメラも5x望遠カメラも48MP(4800万画素)の高画素センサーを採用してきたことだ。
超広角カメラは48MPで絞り値はF1.95。
望遠カメラは同じく48MPで絞り値はF2.8。センサーサイズは超広角カメラよりちょっとだけ小さい。
実はカメラアプリの機能もちょっと違う。Pixel 8は基本的に「オート」で撮るもの。撮影画像サイズは12MPサイズに固定されるが、カメラプリの設定からRAW撮影に変更することはできる。
【訂正:2024年3月13日21時30分 初出時、Pixel 8ではRAW撮影できない旨の記述がありましたが、誤りでした。おわびして訂正いたします。】
Pixel 8 Proになるとこうだ。「全般」(これはPixel 8の写真メニューと同じ)の横に「プロ」タグが追加されているのだ。
「プロ」を開くと項目が3つある。
1つ目は写真の画像サイズ。12MPか50MPかを選べる。
2つ目はRAWデータを一緒に保存するかどうか。まあ、RAWで撮って自分で現像するより、PixelのAIが現像してくれたJPEG画像の方がキレイなんじゃないかという問題はあるけど、それはそれとして。
3つ目はレンズの選択の「手動」だ。
「レンズの選択」についてはちょっと補足が必要かも。
カメラアプリでは0.5x、1x、5xと撮影時の倍率を選べるが、3つあるどのカメラを使うかは状況によって異なっている。
被写体が近すぎるときはオートマクロが働き、1xを選んでいても超広角カメラを使用する。5xの望遠カメラは最短撮影距離がちょっと長めなので、比較的近い距離から5xで撮ると、自動的に広角カメラのデジタル5倍ズームになる。
レンズの選択を「手動」にすると、画面上の表記が「UW/W/T」(ウルトラワイド、ワイド、望遠)の3つになり、どのカメラを使うか自分で指定するのだ。
だからこれを手動にすると、自動的に超広角カメラに切り替わる、オートマクロは使えないし、最短撮影距離より近いものを撮ろうとするとピンボケになる。だからそれを理解して使う人向けである。
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