望遠になるともちろん、光学5倍レンズのカメラを持つPixel 8 Proの出番である。
ここでPixel 8のデジタル5倍で撮ったもの比較。さすがにディテールに大きな差があるけど、ガン見しないなら、Pixel 8もかなり頑張っている。もともとPixelシリーズはデジタルズームの画質に定評があったからね。
ちなみに、Pixel 8 Proは30xまで倍率を上げられるので上げてみた。
うむ。さすが。
なお、5倍の望遠カメラでも50MPモードで撮れる。
ただ、50MP時は撮影にちょっと時間がかかり、タイムラグも大きくなるので、このように動いているものを撮るには向かないですな。さすがにイメージセンサーの性能やレンズが広角カメラとは違うので、広角カメラの50MPほどではないけれども。
では、せっかくの5倍望遠なのでいろいろと撮ってみたい。
鶏。フェンスの向こうで放し飼いにされていた鶏たちがいたので、隙間から狙ってみた。細かい羽毛までくっきり。
さらに倍率を上げてみた。高倍率になると左上にサムネイルが出て被写体を見失いづらくしてくれる。
そして、5xでナイトモード。このシーンでは自動的にナイトモードになった。
クオリティーは申し分ないけど、望遠時の手ブレ補正はもうちょっと頑張ってほしかったかな。写りに関してはいいのだが、構えたときにブレやすく構図をぴたっと決めづらい。
「AI推し」PixelのAIな新機能は「写真」アプリの進化という形でもたらされることが多い。
今回の大ネタその1は「ベストテイク」だ。
普通、集合写真的なのを撮るとき、何枚も撮って一番いいのを選ぶじゃない。でもある人にとって一番いい表情の写真が、他の人にはそうじゃないかもしれない。
で、顔だけを他のカットから持ってきちゃおうというすごい機能だ。これが使ってみると実に簡単。取りあえず、私とモデルの長谷川さんの2人で複数枚自撮りしてみたわけである。
Googleフォトアプリから「ツール」の「ベストテイク」をセレクト。
すると「類似した写真を探す」作業に入る。その前後にある同じ構図の差し替え可能な顔を持つ写真を探してくれるのだ。
やがて画面下に差し替え可能な顔が表示され、それぞれタップすると候補を表示してくれるので「これだ」ってのをタップすればいいのである。
そしてこうなったのだった。
ちなみにインカメラは10.5MP(1050万画素)でPixel 8も8 Proも同じだ。
この機能、1人だけを撮った写真でも使える。いや、1人なら複数枚撮っていいものを選べばいいだけじゃないか、と思われるかもしれないけど、実はいろいろなケースがあって、例えばいい表情の写真は背景に余計なものが写ってしまった&消しゴムマジックでうまく消せない、というとき。
ベストテイクを使えば、背景にGUの紙袋を持った人がいない&歯が見えている笑顔、という写真を作れるのだ。
技術やアイデアとしてすごく面白い。コンピュテーショナルフォトグラフィーはどこまで行くんだろう……まあ、どこまででも行くでしょう。
なお、この機能はGoogleフォトに入っている写真なら、どんなカメラで撮ったものでも使えるので、友人らと撮った写真がある人はぜひお試しを。
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