NTTドコモのモバイル社会研究所は11月9日、スマートフォンの文字入力における「フリック入力」の利用状況を調査した結果を発表した。今回の調査では、「スマートフォンの操作」について尋ね、選択肢から「フリック入力を使っている」を選択したユーザーを「フリック入力利用者」として集計している。
調査によると、男女共に若年層ほどフリック入力を利用している割合が高い傾向にあり、特に15〜24歳の女性は、約半数がフリック入力を利用していた。この年代は他の年代と比べて利用率の男女差も大きく、男性は14ポイントほど低い33%にとどまっている。
他の年代に目を向けると、60から79歳の年齢層以外では女性の方がフリック入力を使っている比率が高いことも分かった。
この調査を「職業別」にして見てみると、学生のフリック入力利用率は43%と、他の属性よりも顕著に高かった。他の属性における利用率は、会社員/団体職員が23%、公務員/教職員が22%となった。一方、専業主夫/主婦(14%)と無職(15%)の利用率は低かった。
次に、フリック入力の利用の有無によって、スマホの各種サービスの利用率に違いがあるかを調査した。どの年代でも、フリック入力の利用者は各サービスの利用率が平均よりも高く、スマホで使えるサービスを積極的に使う傾向にあることが分かった。
中でも、60〜79歳でフリック入力を利用している人のサービス利用率は平均より顕著に高く、SNSや地図などの他、電子決済は平均より20ポイント以上高い。
一方で、15〜24歳でフリック入力を使っていない人のサービス利用率の低さも目立つ。ネットショッピング、SNS、地図などは、平均より10ポイント以上低かった。
今回の調査では、フリック入力tの利用率とPCの利用状況の関係も調査された。年代別に比較した結果、25〜39歳、40〜59歳の年齢層では日常的にPCを利用する人はフリック入力を利用する傾向にあることが分かった。一方で、若年層と高齢層(15〜24歳/60〜79歳)では、PCの利用状況とフリック入力の利用率に有意な相関性は見られなかった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.