モトローラ日本法人新社長の仲田正一氏を直撃 “ドコモ時代の知見”を生かし、キャリアビジネス拡大を狙う(2/2 ページ)

» 2024年01月16日 12時33分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Z世代の若者などはモトローラのことをほとんど知らない

―― 海外ではイヤフォンやヘッドフォンも多いですね。かつてはBluetoothヘッドセットといえばモトローラなどの海外メーカーという時代もありました。

仲田氏 そうですね。ただし、こういった分野は非常にチャレンジングだと思っています。まだブランド自体がほとんど認知されていませんから。業界の方や、昔のRAZRを知っている方はクールなイメージを持っているかもしれませんが、そうでない方、例えばZ世代の若者などはモトローラのことをほとんど知りません。そういう方に向け、新しいモトローラをどう知っていただくか。しっかり理解していただけるようなことは、喫緊の課題としてやっています。

―― それは、先ほどおっしゃっていたタッチ&トライ的なことでしょうか。

仲田氏 そういった地道なタッチ&トライもありますし、メディアを使ってやっていくもの(宣伝)もあります。モトローラは、日本を非常に重要視しています。南米や北米は強いですが、アジアにも注力していて、インドも強い。では、アジアの中でインドに次ぐ市場はどこかというと、実は日本なんです。ですから、日本に対する投資も強化していきます。グローバル側からの後押しもあり、さまざまな機能も入るようになりましたし、マーケティングも可能になりました。こういったリソースはフルに活用し、露出を増やして認知いただけるようなことは早急に手をつけていきます。

―― そういった意味だと、日本法人にももっとリソースが必要になりそうですね。

仲田氏 拡大はしています。ただ、これからもっとお付き合いするキャリアを広げ、リテールもやっていくとなると、リソースはもっと必要になります。

何かが変わる前夜のような雰囲気は感じている

―― ただ、現状ではまだ十分なシェアがなく、各種調査でも「その他」に入っています。ここはもっと引き上げていきたいとお考えですか。

仲田氏 そういったことも目標にしています。まだまだパーセンテージは低いので、これをいかに上げていけるかはチャレンジしていきます。

―― シェアは固定化しているように見えますが、2023年に入ってGoogleのPixelが急上昇したように、何かきっかけがあればガラッと変わる可能性もあると思います。

仲田氏 フォルダブルがそうですが、もしかしたらこれでスマホの使い方が大きく変わるのではないかという気配のようなものは感じています。ドコモ時代にAndroidを日本で最初に出したときにも、Xperiaが出て市場が広がり、Galaxyが来てからその市場が加速しました。同じように、何かが変わる前夜のような雰囲気は感じています。

Xperia 仲田氏がドコモ時代に商品企画を担当した2010年発売の「Xperia(SO-01B)」。今のスマホ市場には、当時と同じような雰囲気が感じられるという

―― 一方でガイドラインが変わり、端末購入補助が本体への割引も含めて4万4000円に制限されてしまいました。この影響はどうお考えですか。

仲田氏 こればかりは市場の動きを見ていくしかありませんが、そこはキャリアと相談しながらです。ただし、どうなっていくのかは注視しています。

レノボが救済したFCNTと連携を取る可能性は?

―― モトローラとは直接的に関係がありませんが、親会社のレノボがFCNTを救済し、事業を承継しています。こちらと何か連携を取るようなことはあるのでしょうか。

仲田氏 あのプロジェクト自体が極秘で進められていたので、どう融合させていくかはまだ分かりません。現在、FCNTは完全に別の会社として運営されており、私はモトローラ・モビリティ・ジャパンの代表です。現時点で、両社が何か話をしているという事実はありません。ただ、今後はシナジーを出していくことは必須だと思います。その事業構造は、もう少し上のレイヤー(レノボ)で考えていくことになると思います。

取材を終えて:キャリアビジネスの拡大に期待

 新社長にドコモ出身の人材を登用したことからも、キャリアビジネスの拡大を狙うモトローラの思惑がうかがえる。仲田氏は、ドコモで端末企画に加え、海外ビジネスも経験している。こうした経験を買われての抜てきといえる。ソフトバンクやY!mobile向けの端末がヒットし売れ行きを伸ばしているモトローラが、次のステージに上がる意思を示したと捉えることもできそうだ。razr 40 ultraやrazr 40/40sで日本市場に驚きを与えたモトローラが繰り出す、次の一手にも期待したい。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」は何が違う? 3万円の価格差をスペックから検証する (2026年03月10日)
  2. 庵野秀明、GACKT、ひろゆき、ドワンゴ川上らが集結 “カメラのいらないテレビ電話”をうたう新サービス「POPOPO」18日に発表へ (2026年03月11日)
  3. 「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID (2026年03月09日)
  4. 「iPhone 17e」を試して分かった“16eからの進化” ストレージ倍増と実質値下げで「10万円以下の決定版」に (2026年03月09日)
  5. どこでもウユニ塩湖? 3COINSで550円の「スマホ用反射ミラークリップ」を試す (2026年03月12日)
  6. 自分で修理できるスマホ「Fairphone(6th Gen.)」を見てきた わずか10分で画面交換、2033年まで長期サポート (2026年03月10日)
  7. 携帯キャリアの通信9サービス、総合満足度はpovoがトップ サブブランド勢が好調 MMDが調査 (2026年03月10日)
  8. キーボード付きスマホ「Titan 2 Elite」がUnihertzから登場 実機に触れて分かった“絶妙なサイズ感” (2026年03月09日)
  9. 「Galaxy S26」シリーズはどこが安い? 一括価格と2年間の実質負担額を比較、お得なキャリアはココだ (2026年03月11日)
  10. 60ms未満の音声遅延速度で端末をワイヤレス化「UGREEN USBオーディオトランスミッター」が30%オフの2309円に (2026年03月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年