Xiaomiキーパーソンが語る日本市場の手応え 「ライカ」コラボモデル発売の可能性も示唆(1/2 ページ)

» 2024年03月12日 17時29分 公開
[村元正剛ITmedia]

 XiaomiがMWC Barcelona 2024にて、日本のメディア向けにグループインタビューを開催した。取材に応じてくれたのは、東アジアリージョン ゼネラルマネージャーの李剛健氏。なお、Xiaomi Japanの大沼彰社長も同席し、回答してくれた。

Xiaomi Xiaomi 国際業務部 東アジアリージョン ゼネラルマネージャーの李剛健(アンドニュー・リー)氏(左)と、小米技術日本 取締役社長 大沼彰氏(左)

将来的に日本のキャリアを通じて、ライカを冠したフラグシップモデルを発表したい

―― 李さんは2023年7月から東アジアを担当されたとのことですが、日本の市場をどのように感じていますか?

李氏 日本は、私がこれまでに担当したインドや中国とは全く異なる市場だと認識しています。それは、日本はB2B(通信キャリアを相手にするビジネス)が中心だからです。また、年間で3000万台のスマホが売れるわけですから、非常に潜在力のある市場として期待しています。

――  日本でXiaomiの製品を売っていく上で注力していることは?

李氏 3つの方向性があると考えています。まず、プロダクトを充実させること。多くのスマートフォンを日本で販売することはもちろん、より多くのIoT製品を導入することにも力を入れていきます。次に、販売チャネルの拡大。現在は、主に通信キャリアと量販店と協力体制を作っていますが、将来的にはXiaomiは最も得意としている新しいリテールについても検討したいと思っています。具体的にはオンラインのmi.comと、オフラインのMi Home(小米之家)です。ただし、Mi Homeについては、まだまだ時間がかかると思います。3つ目は、ユーザーを大切にすること。Xiaomiのファンを増やして、ファンと密に連携を取りつつ、ファンの要望に応えて、同時に口コミでXiaomiのよさを広げていきたいです。

―― プロダクトを拡充するとのことですが、今回発表されたXiaomi 14シリーズを日本で出す計画はありますか?

李氏 日本でも発売したいと強く思っています。そのために、本社とコミュニケーションを取り、プランを練っている段階です。まだ最終的に決まっていませんが、チャンスは大きいと思います。ご期待していただきたいです。

Xiaomi 日本でもXiaomi 14シリーズを発売したい」と話す李氏

―― 日本向けモデルには「ライカ」ブランドがありません。「ライカ」は付けられないのでしょうか?

李氏 ライカの問題を巡っても、現在本社と交渉中です。今のビジネスチームのフィードバックによると、可能性は高いとのこと。将来的に、日本のキャリアを通じて、ライカを冠したフラグシップモデルを発表したいと思っています。

Xiaomi ライカのロゴの入ったXiaomiスマホが日本で発売される日も近いか

日本でXiaomi 13Tシリーズは好調 「安いだけでなく価値が評価された」

―― 発売したXiaomi 13Tシリーズの売れ行きはいかがですか? 本社も満足するものだったのでしょうか?

大沼氏 昨年(2023年)12月に発売させていただいて、非常にいい結果を出せました。理由は2つあると考えています。1つは、12月27日からの法令改正の前だったので、いわゆる駆け込み需要があったと思います。しかし、安くしても売れないものは売れないわけです。安いだけでなく、商品の価値が評価されたことが2つ目の理由と認識しています。

Xiaomi 「Xiaomi 13Tシリーズは初動がよかった」と話す大沼氏

李氏 本社の日本でのXiaomi 13Tシリーズの売れ行きに対する評価は高いです。なぜなら、前世代のXiaomi 12Tシリーズと比べて、大きな成長があったからです。そのため、日本のマーケットに対して、本社は今年(2024年)の売り上げをさらに高く期待しています。本社からの期待が大きい分、僕と大沼さんが感じているプレッシャーも大きいです(笑)。

大沼氏 何をやるにしてもプレッシャーは付きもの。楽しくやるしかないと思っています。今回、Xiaomi 14シリーズに対するみなさんの期待の声は、本社にも伝えますし、(日本発売を)実現させたいと考えています。

Xiaomi Xiaomi 14Tシリーズは、今年のMWCで最も注目を集めたスマホといえよう

Xiaomiの実店舗を日本で実現する上でのハードルは?

―― Mi Homeのようなメーカー直営の実店舗を日本で展開するには、どのようなハードルがあるのでしょうか? 何年後までに何軒といった目標はありますか?

李氏 今はまだ可能性を探っている段階で、具体的な計画はありません。日本でMi Homeを展開するには3つのハードルがあります。まず、日本では家賃も含めて出店のコストが高い。次に、Mi Homeを開設するには、豊富なカテゴリーの製品を導入しなければなりません。そうしないと、お客さまを引きつけることができないからです。3つ目として、日本ではXiaomiの名前を知らない人が大勢います。今は日本のパートナーさんと一緒に、Xiaomiの知名度を上げていくのが先決と考えています。

大沼氏 グローバルでMi Homeが、お客さまにとってXiaomiの製品に早く触れられる場所になっていて、Xiaomiの特徴の1つになっていることは認識しています。ですが、現段階では事業者さんと協力して、多くの方にXiaomiの製品を使っていただいて、よさを理解していただくのが先決だと考えています。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年