IIJmio「ギガプラン」の30/40/50GBはお得? 他社の大容量プランと比較してみたスマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)

» 2024年03月25日 12時02分 公開
[シムラボITmedia]
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 IIJmioでは3月1日から「ギガプラン」で月30/40/50GBのプランを追加しました。格安SIMでは20GB以上の選択肢があまりなく、無制限プランを選ばざるを得ませんでしたが、IIJmioなら50GBまで選べるようになりました。ただし、場合によっては他社を選んだ方がお得な場合もあります。そこで今回は、IIJmioの30/40/50GBプランを他社と比較した上で、お得な活用方法を解説します(料金は全て税込み)

ギガプランの料金表とメリット/デメリット

 3月1日からIIJmioのギガプランに月30/40/50GBのプランが追加されました。音声SIM、音声eSIMだけでなく、SMS機能付きSIM、データ通信専用SIMやデータeSIMも最大50GBまで選べます。

IIJmioギガプラン 3月1日からギガプランに月30/40/50GBのプランが追加。SMS付SIM、データ専用SIMやデータeSIMでも大容量プランが選べる

 IIJmioは基本料金だけでなく通話料金も安いです。自動プレフィックス番号付与に対応しているため、国内通話は大手キャリアの半額の11円/30秒です。スマホに最初からインストールされている通話アプリでかけても半額になるので安心ですね。

 また、豪華な乗り換えキャンペーンも特徴です。特にスマホセールがお得で、他社から乗り換えなら人気のSIMフリースマホが大幅に値引きされます。SIMのみ契約でも月額料金や通話オプションの割引が適用できますが、スマホセットならどちらも適用できる場合が多いのでよりお得です。IIJmioは、主要な格安SIMではトップクラスに端末が安く買える通信サービスといっていいでしょう。

 一方、IIJmioの最大の注意点は通信速度です。筆者は毎月IIJmioの通信速度を測定していますが、ドコモ回線もau回線も昼は1〜2Mbps程度に落ち込むことが多いです。ある程度何でもできる最低限の速度は出ているものの、場合によってはWebサイトやSNSの画像表示が遅れたり、動画視聴時は設定画質を落としたりする必要があるかもしれません。

IIJmioギガプラン 筆者の測定では、ドコモ回線もau回線も昼に速度が低下する。ただし最近は改善傾向で、最低限の速度は出ていることが多い

 ただ、昼の速度は以前よりだいぶ改善しました。筆者の測定では特にタイプDの改善が大きく、ここ数カ月は昼12時30分でも2Mbpsを下回ったことはありません。タイプAも、ここ数カ月は最も遅い日でも1.2〜1.4Mbpsほど出ています。1.2Mbpsほどの速度が出ていればQR決済のバーコードもすぐ表示されますし、YouTubeも標準画質なら詰まらずに視聴できます。決して快適な速度とまではいえませんが、ある程度のことは何でもできるでしょう。

IIJmioと他社大容量プランの比較

 ここからは、IIJmioの30/40/50GBプランと他社の大容量プランを比較します。今回は以下のキャリアと比較しました。

  • イオンモバイル さいてきプランMORIMORI 30/40/50GB
  • Y!mobile(シンプル2 L)30GB
  • 日本通信合理的プラン 30GB
  • NUROモバイル NEOプランW 40GB
  • ahamo(大盛り適用時)100GB
  • 楽天モバイル 最強プラン 無制限
IIJmioギガプラン IIJmioも安いが、月30GBなら日本通信の合理的30GBプランがさらに安い。月40/50GBは楽天モバイルもライバルになる。

 月30GBでは日本通信の合理的30GBプランの安さが際立ちます。IIJmioの30GBは月額2700円に対し日本通信は月額2178円で、さらに70分の無料通話か5分かけ放題がついています。国内通話料金は同じ11円/30秒ですが、日本通信はオートプレフィクス付与ではなく、大手キャリアと同じVoLTE/VoLTE(HD+)での通話が可能です。

 一方、IIJmioにはau回線が選べる、余ったデータ容量が繰り越せる、回線間で容量をシェアできるといったメリットがあります。特に家族で複数回線使う場合は、容量をシェアできて余ったデータは繰り越され、選べる容量も多いIIJmioの方がお得になる場合もあるでしょう。また、IIJmioは初期費用や月額料金が割引になったり端末がお得に買えたりするキャンペーンが豪華なので、初期費用やキャンペーンも含めてどちらがお得か検討してください。

 月40GBや月50GBはIIJmioのギガプランに優位性があります。40GBの場合、主要なキャリアではNUROモバイルのNEOプランW(月額3980円)、イオンモバイルのさいてきプランMORIMORI(40GB、月額4158円)などが選べますが、月額料金はIIJmioが安いです。NUROモバイルのNEOプランWは昼でも速度が遅くならない、NEOデータフリー(LINEや主要SNSの対象機能利用でデータ消費なし)や、あげ放題(上り通信でデータ消費なし)などのメリットはありますが、月680円の差は大きいので料金にこだわる人はIIJmioがお得です。

 月50GBだと、主要な格安SIMではイオンモバイルくらいしか選べません。イオンモバイルの料金は月額5258円なので、IIJmioが月1300円以上安いです。

 ただしイオンモバイルは4月1日から料金プランを値下げし、30GBは月額2508円、40GBは月額3058円、50GBは3608円になり、IIJmioよりも200〜300円程度安くなります。ただしIIJmioでは、3月31日までに申し込むと、30〜50GBの月額料金を3カ月間半額にしてデータ5GBを増量するキャンペーンを実施しています。例えば30GBプランなら1350円×3カ月間(4050円)が割り引かれますが、これはイオンモバイルの30GBとの差額(192円)21カ月分に相当します。今申し込むならIIJmioの方がお得といえます。

 月40〜50GBは楽天モバイルも強力なライバルになります。IIJmioの40/50GBプランよりデータ使い放題の楽天モバイルの方が月額料金は安いです。さらにRakuten Linkを使えば国内通話は無料(一部対象外の番号あり)、店舗でサポートが受けられる、海外でも2GBまでデータ通信できる、初期費用が無料、楽天関連サービスでポイント還元率がアップするなどのメリットもあります。

 ただ、楽天モバイルは通信品質が不安という人も多いでしょう。楽天モバイルの人口カバー率は99.9%なので数値上はドコモやauと変わりませんが、実際のつながりやすさはまだまだ同等とは感じません。使える周波数が限られるため、特に地下や建物内ではつながりにくい場合もあります。その点、IIJmioはドコモ回線とau回線を使っているため、使えるエリアは広いです。昼に速度が遅くなるので一長一短ですが、つながりやすさではIIJmioの方が安心でしょう。

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