4キャリアの「海外データローミング」を比較 “お得にたくさん”使えるのはどこ?

» 2024年03月29日 11時46分 公開
[綿谷禎子ITmedia]

 2023年5月に新型コロナが5類に移行してからというもの、海外旅行する人が急増。2023年の海外旅行者数は962万4100人(日本政府観光局推計値)だったが、2024年はその1.5倍の1450万人になると推計されている(JTBの2024年旅行動向見通しより)。

 この4年間、海外旅行を控えていた人も、「今年こそは海外に行きたい!」と思っているのではないだろうか。そこで海外旅行に欠かせない、キャリアやサブブランドの海外ローミングプランについて調べてみた。料金は、記載したもの以外は全て非課税。

海外ローミングプランの目安は1日980円の定額サービス

 かつては従量制のプランもあったが、今の海外ローミングプランは定額サービスが主流。定額なので安心して利用でき、料金設定は1日980円程度が目安と使いやすくなっている。ただ、海外で利用するデータ量が日本の契約プランのデータ量から消費されるケースもあり、どのプランがお得なのか分かりにくい。

ドコモ:1日980円が目安の「世界そのままギガ」 データは通常プランから消費

 例えばドコモの「世界そのままギガ」の場合、データ量は自分の契約プランから消費されるが、海外で利用するためのオプションとして料金が必要になる。その料金は、200以上の国・地域で使える「通常プラン」の場合、1日あたり980円が目安。それに対して米国、韓国、台湾など、人気の渡航先の約95%をカバーする、70以上の国・地域で使える「国・地域限定割プラン」では、2日間以降、通常プランよりもお得に利用できる。

ドコモ世界そのままギガ ドコモの「世界そのままギガ」

 ドコモでは「世界ギガし放題」というプランもあり、こちらはプラン内のデータ量が使い放題。ただし、約24.4MBまで1日1980円、最大1日2980円と世界そのままギガよりもかなり高額になる。

 ドコモのサブブランドの「ahamo」も、自分の契約プランから海外のデータ量が消費されるが、オプション料金不要で利用できるところがドコモとは異なる。20GBで2970円(税込み)のプランをそのまま海外でも利用できるようなものなので、お得に利用できて、よく海外旅行する人におすすめだ。対応エリアは91の国・地域になるものの、人気の渡航先の約98%をカバー。ただし、海外での利用できるデータ量は月20GBまで。利用開始日から15日経過後に、通信速度が送受信最大128kbpsとなってしまう点にも注意したい。

au:1日800円や1000円で使い放題の「au海外放題」を開始

 auは2024年3月15日に、従来の「世界データ定額」の受付を終了し、データ容量を使い放題にできる「au海外放題」の提供を開始した。

 通常料金が1日1200円のところ、国内で事前予約する「予約割」なら1日1000円。さらに米国、ハワイ、カナダ、韓国、台湾などの特定地域なら1日800円で利用できるようになる。自分の契約プランからのデータ消費がなく、使い放題でこの料金設定は魅力的だ。

au海外放題 3月15日から提供している「au海外放題」

 また、「povo2.0」の「海外ローミング」プランは、通常のプランと同様にトッピングスタイル。90以上の国・地域が対象の「レギュラートッピング」、米国、韓国、台湾など人気のエリアで提供される「エリアトッピング」、レギュラートッピング地域を含む160以上の国・地域が対象の「ワイドトッピング」を用意する。それぞれ利用できるプラン内容や料金が異なる。料金的にはエリアトッピングが一番安く、台湾や中国・香港・マカオの場合、3日間680円で1GB、7日間1980円で3GBが利用できる。

ソフトバンク:米国で使い放題の「アメリカ放題」がお得

 ソフトバンクでは「アメリカ放題」に注目したい。アメリカとハワイでのデータ通信が使い放題で、追加料金なしで利用できる。それ以外の場所に行く場合は「海外あんしん定額」プランで、人気の渡航先の99%をカバーする「定額国L」の場合、24時間980円で3GBまで。同様に72時間なら2940円で9GBを利用することができる。この定額国Lのプランは、Y!mobileとLIMEMOでも共通。この2社では米国やハワイが定額国Lのプランに含まれる。

アメリカ放題 ソフトバンク随一の「アメリカ放題」

 それ以外の国と地域は「定額国S」のプランになり、24時間あたり1MBで1980円、5MBで9800円、10MBでは1万9600円にもなる。そもそも対象エリアがバハマやジンバブエ、イランなど、日本人があまり訪れない旅行先ではあるものの、データ量を多く使いたい場合はかなり高額になってしまう。

楽天モバイル:毎月2GBの海外データ通信が無料

 そして楽天モバイルの月額3278円(税込み)で使い放題の「Rakuten最強プラン」では、毎月2GBまで無料で、70以上の国・地域で利用できる。なお2GBの容量超過後は通信速度が送受信最大128kbpsとなる。また海外で利用したデータ量は、プランの利用量に加算される。

楽天モバイル 楽天モバイルは海外での通信が2GBまで無料というシンプルな仕様だ

まとめ:ソフトバンクのアメリカ放題、ahamoの海外データ通信に注目

 ここまででキャリアやサブブランドの一通り海外ローミングプランについて説明した。結果、米国やハワイに行くならソフトバンクのアメリカ放題、旅行先がエリア内ならahamoの海外データ通信がお得だ。もし月をまたいで海外旅行に行くのなら、楽天モバイルのRakuten最強プランもあり。旅行が何日間になるのかにもよるが、2GBでは心細くても4GBあればまかなえそうだ。これら3つのプランは利用が無料で、何日間という細かい縛りがないところも使いやすい。

 povo2.0の海外ローミングも3日間680円、7日間1980円など、料金設定的には安いのだが、利用できるデータ量が少なめなので、現地のWi-Fiと併用するといいだろう。またauの新プランのau海外放題も、使い放題で1日800円から利用できるのは魅力的だ。今後、他キャリアが同様のプランを提供して、追随してくる可能性もあるだろう。

 通常、海外旅行に行くことになったら、普段、利用しているサービスの海外ローミングプランを利用するものだが、今後、頻繁に海外旅行を考えているなら、この機会にお得なキャリアやサブブランドへの乗り換えを検討するのもいいだろう。

 今回、説明した海外ローミングプランより、海外用のモバイルWi-Fiルーターをレンタルする方が安いケースもあるが、機器の受取や返却、海外旅行中、その機器を充電したり、持ち歩いたりする手間が発生するのはやや面倒。現地で安価なプリペイドSIMを入手してデータ通信する方法もあるが、どこでSIMを購入すればいいか、どのプランがいいのか分からないという人も多いだろう。

 その点、キャリアやサブブランドのプランは普段、使っているスマホだけでネットができて手軽だ。ただ注意したいのは、海外ローミングに必要な専用アプリのダウンロードや申し込みなどは国内で済ませておくこと。もしうまくいかない場合も、国内なら気軽に確認できる。データ容量が決まっているプランなら、使い切った後の追加プランの有無を確認。海外に到着後のローミング開始の操作なども確認しておくと安心だ。

海外ローミング 4キャリアの海外データ通信サービスのまとめ

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