すぐに試したくなるChatGPTの裏ワザ? 出力を操作する3つの「パラメータ」とはChatGPT使いこなし術(2/2 ページ)

» 2024年04月22日 13時04分 公開
[井上晃ITmedia]
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(2)「n」:候補の数を指定

 2つ目は、列挙される出力の数をコントロールするパラメータ「n」だ。こちらもプロンプトの中に「n=3の設定で」を含めるだけで簡単に利用できる。例えば、「n=3の設定で、日本の春に咲く野草の名前を挙げて」と指示すると、代表的な候補を3つ挙げてくれるという具合だ。

photo n=3での出力例
photo n=8での出力例

 ただし、この程度の挙動は普通にテキストで「〜を3つ挙げて」と指定するのとさほど変わらない。そのため、筆者が検証した範囲では、実用性がどのくらいあるのかは、評価できなかった。

(3)「Temperature」または「Top_p」:ランダムさを調整

 3つ目は、「Temperature」や「Top_p」といったパラメータだ。それぞれ一般的に「0〜1」の値(小数点もOK)が取られ、値が小さいほど、後ろに続く可能性が高い単語が選ばれて、堅実なテキストが出力されることになる。反対に値が大きいほど、“創造性の高い”=ランダム性の高い出力が期待できるようになるとされる。こちらも実際に試してみよう。

photo temperature=0、Top_p=0での出力例
photo temperature=1、Top_p=1での出力例

 これらの出力された句を見てみると、「岩」+「セミ」とキーワードが絞られて、閑さや(しずけさや)→「静寂」との連想に至るのは、どちらも共通している。一方で、両パラメータが0のときには「静寂かな」というよくありそうな詠嘆が選択されており、両パラメータが1のときには「静寂の中」という崩した表現への挑戦が見られる印象だ。

 もちろん試行回数が少ないため、どの程度がパラメータの影響なのかは断言できないが、こうした傾向があると思っておくと、パラメータを試しながら遊びやすくなるかもしれない。

 他にもChatGPTで使えるといわれているパラメータはいくつも存在する。例えば、本稿では割愛するが、興味がある方は「frequency_penalty」や「presence_penalty」についても調べてみると面白いだろう。

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