進化した「OPPO Reno11 A」が4万円台を維持できたワケ Reno9 Aでガッカリした3つのポイントを重点強化(1/3 ページ)

» 2024年07月11日 16時08分 公開
[石野純也ITmedia]
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 日本市場に特化した機能や仕様を取り込みつつも、持ち前の高いコストパフォーマンスで人気を博してきたOPPOのReno Aシリーズ。その最新モデルが、「OPPO Reno11 A(以下、Reno11 A)」だ。同モデルも、これまでと同様、FeliCaを搭載し、おサイフケータイに対応。マイナンバーのスマホ用電子証明書搭載サービスの利用も可能だ。防水・防塵(じん)仕様も備えている。

OPPO Reno11 A シリーズ1年ぶりとなる新モデル「OPPO Reno11 A」

 前作にあたる「Reno9 A」は、その先代にあたる「Reno7 A」の仕様をそのまま引き継いでいた一方で、Reno11 Aはプロセッサやディスプレイ、カメラを刷新。処理能力を高めつつ、ディスプレイのリフレッシュレートやカメラの画質も向上させた。価格は前モデルより2000円高いものの(メーカー直販で税込み4万8800円)、大きく値上げせずに性能をアップデートしたことにはポジティブな反響も多かった。

 一方で、Reno11 Aは、グローバルモデルとの共通化も進んでいる。もとはベースモデルが存在しない日本専用モデルだったReno Aシリーズだが、そのコンセプトを変えつつあることがうかがえる。では、Reno11 Aはどのような戦略に基づいて開発されたのか。オウガ・ジャパンで専務取締役を務める河野謙三氏と、プロダクト部 プランニングマネージャーの坂井公祐氏に話を聞いた。

Reno9 Aから一部スペックダウンしたところで価格差を吸収

―― Reno11 Aが発売になりました。まずは改めて、その特徴をお話しいただけますか。

坂井氏 世代のReno9 Aから進化した特徴として、バッテリーやパフォーマンス、カメラがあります。まずバッテリーですが、分かりやすくいえば容量が4500mAhから5000mAhにアップし、急速充電も67Wの「SUPERVOOCフラッシュチャージ」に対応しています。パフォーマンスに関してはチップセットにMediaTekの「Dimensity 7050」を採用し、この価格帯では高いパフォーマンスを出せています。

 カメラに関してはメインカメラの画素数が上がったのはもちろん、4K動画の撮影にも対応しました。ソフトウェアアップデートでの搭載にはなりますが、生成AIを使った「AI消しゴム」も使えるようになります。Reno11 Aはミッドレンジモデルとして初めて生成AIに対応したモデルで、トータルでコストパフォーマンスが高いモデルに仕上がっています。

OPPO Reno11 A プロダクト部 プランニングマネージャーの坂井公祐氏

―― 2000円アップしましたが、値段はほぼ据え置きですね。

坂井氏 同じような値段で5万円を切るところを目指しました。Reno Aシリーズは消費者のニーズを取り入れ、より手ごろな価格で高品質なものにするというのがコンセプトです。そのため、価格はシビアに見ています。

―― とはいえ、上がったスペックが多いので、どういう魔法を使ったらこの価格帯になるのでしょうか。

河野氏 スペックという言い方だと、Reno9 Aに比べて一部ダウンしているところがあります。そういう部分で価格差を吸収しています。また、私が金融出身ということもあり、超大手企業で使っているような金融テクニックも駆使しながら価格を抑えています。超大手企業が何をやっているかというと、今後10年、20年の為替がどうなるのかを予想しながら、銀行と一緒にパッケージを組むといったことをしています。われわれは日本だと中小企業ですが、同じようなことができないかの相談をしています。それもあって、他社よりももっと安い価格で調達ができているといったこともあります。

―― ダウンしたスペックというと防水・防塵のところですね。ここは悩ましかったのではないでしょうか。

坂井氏 Reno9 AはIPX8で浸水に強かったのですが、Reno11 AではIPX5になっています。IPX5が何かというと、噴射に耐えられる性能です。これがIPX4になると、水がかかっても大丈夫というレベルになります。今回はIPX5なので、水圧がかかっても防げるということで、一般的な利用シーンでは特に問題がないという認識です。

 コストでいうと、IPX8にするには防水テープを張る必要も出てくるので歩留まりが下がります。グローバル全体で見ると、防水に対する意識がだんだんと上がってきていますが、その辺を総合的に判断してIPX5を採用しました。こういったところで、グローバルの調達メリットを生かしています。

河野氏 以前、釣りをされている方がReno7 Aを川に落とし、数時間後に気づいて引き上げた問題がなかったという口コミがありました。そういうところには対応できませんが、ほとんどの方は水深1メートルに30分端末をつけるかというと、そういう使い方はしません。撮影で使うというときにも、アクションカムを使うのではないでしょうか。何かしらのオーディオブックをお風呂で聞いたり、シャワーを浴びている最中に音楽を聞いたりというわれわれが想定しているお客さまの利用シーンは今回の防水性能で満たせるという判断です。

OPPO Reno11 A オウガ・ジャパン 専務取締役の河野謙三氏

海外にベースモデル「Reno11 F 5G」の存在 共通化によってコスト削減も

―― グローバルの調達メリットというお話でしたが、海外には「Reno11 F 5G」というモデルがあり、Reno11 Aとそっくりです。海外モデルとの共通化が進んだという理解でよろしいでしょうか。

河野氏 あー、お腹が痛くなってきた……何ですか、そのモデルは(笑)。

―― (笑)

河野氏 きちんとお答えすると、全ての海外メーカーがそうだとは思いますが、この形で世に出るまで、コールドモックで100種類以上のデザイン案を作っています。場合によっては200になることもあるでしょう。日本専売で販売し、日本専用のデザインを起こすことはできますが、そうすると100、200におよぶデザイン案を作成しなければなりません。(グローバルモデルとの共通化をすることで)そのコストを削れるのは大きいですね。

 OPPOはもともと中国でいろいろなラインアップを販売しています。その中で、どれをグローバルモデルにするかを決める流れがあります。例えば、Findシリーズの一部は中国限定です。日本専売のものを作るときには、グローバルで出していない中国専用のものを採用したり、そこからスペックを一部採用したりすることでコストメリットを出していました。

OPPO Reno11 A 海外で発売された「Reno11 F 5G」と共通している部分が多い

―― チップセットがMediaTek製なのも、グローバルモデルと共通化を進める一環でしょうか。

坂井氏 MediaTekのチップをReno Aシリーズに使ったのは確かに初めてですが、OPPO Aシリーズには採用例もあります。これは全体的なバランスを見てですが、価格帯に適したパフォーマンスを出せるということでこのチップを選定しています。

河野氏 少し歴史の話をすると、OPPOはもともとオーディオメーカーで、MediaTekとはそのころからの付き合いがありました。映像系の出力チップや音声のデコードチップなどがそうで、恐らく中国のスマホメーカーという意味だともっと関係が深く、かつ歴史が長いメーカーの1社ではないかと思います。そういった経緯もあり、Snapdragonだからキラキラしていて、MediaTekは廉価版という感覚はありません。Dimensity 7050の世代はかなり評判がよかったというのも、採用基準の1つです。

OPPO Reno11 A プロセッサにDimensity 7050を採用している
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