「iPhone 16/16 Pro」に触れて実感した進化 16/16 Plusの性能底上げで“間違いない選択肢”に(3/3 ページ)

» 2024年09月18日 21時00分 公開
[石野純也,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

大きな違いは望遠カメラの有無、それでも選びやすくなったノーマルモデル

 共通項が増えた一方で、ノーマルモデルとプロモデルには大きな差もある。特に大きいのは、望遠カメラの有無だろう。iPhone 16シリーズではiPhone 16 Pro/16 Pro Maxの望遠がどちらも5倍になり、より遠くまで写せるようになった。iPhone 16 Pro MaxはiPhone 15 Pro Maxを踏襲している一方で、iPhone 16 ProはiPhone 15 Proから倍率が上がった格好だ。これに伴い、デジタルズームもプロモデルは共通で最大25倍になった。それぞれの倍率で撮った写真は、以下のようになる。

iPhone 16 iPhone 16 Pro(左)は、5倍望遠カメラを備える。iPhone 15シリーズのときは、iPhone 15 Pro Maxのみ5倍だったが、それが小型の方のProにも降りてきた形だ

 これに対し、ノーマルモデルのiPhone 16/16 Plusは引き続き、超広角と広角のデュアルカメラ。メインカメラが48メガピクセルと高解像度で、切り出しによる2倍ズームは可能だが、それ以上はデジタルズームになる。これをプロモデルと同じ5倍までズームしようとすると、画質に粗が出てくる。3倍程度であれば差は少ないが、より被写体に寄ることが多いのであれば、プロモデルを選ぶべきだ。

iPhone 16
iPhone 16 iPhone 16で撮影した1倍(上)と5倍(下)。1倍の画質にほぼ差はないが、5倍はデジタルズームがかかり、iPhone 16 Proと比べると粗が目立つ
iPhone 16 iPhone 16 Proの5倍ズームは、デジタルズームが一切かかっていないため、画像が鮮明
iPhone 16 プロモデルは最大25倍までズームできるが、やはりデジタルズームの画質は粗さが目立つ印象だ

 また、プロモデルは標準カメラの画角のデフォルトを、24mm、28mm、35mmから選択することが可能だが、ノーマルモデルにはこの機能がない。センサーの仕様やISP(Image Signal Processor)を見ると、ノーマルモデルでもできないことはなさそうだが、プロモデルならではの味付けとしてこうした機能を用意していることがうかがえる。よりカメラライクに細かな設定まで楽しみたい人のためのプロモデル、そうでない大多数の人に向けたノーマルモデルという形ですみ分けを図っているようだ。

iPhone 16 プロモデルは、広角カメラの画角を3つから選択できる
iPhone 16
iPhone 16
iPhone 16 上から24mm、28mm、35mmで撮影。ポートレートを撮るときには、35mmが撮りやすい

 さらに、超広角カメラにも違いがある。プロモデルは画素数が48メガピクセルに向上しており、最大解像度で撮影すれば、精細な写真を残せる。一方で、ノーマルモデルも12メガピクセルながらマクロ撮影に対応し、被写体にギリギリまで近づいて撮影できるようになった。仕上がりを見ても、プロモデルとの大きな差は感じられない。その意味で、2つのシリーズを分ける決定的な違いは、ズームの有無といえる。ズーム撮影をあまりしないのであれば、ノーマルモデルでも十分だ。逆に絶対5倍ズームは必要というのであれば、プロモデル以外は選択肢から外れる。

iPhone 16 iPhone 16のマクロで撮った写真

 なお、標準の広角カメラもプロモデルはセンサーの読み出し速度が上がっており、4K、120fpsでの動画撮影が可能になった。撮った動画の速度を後から変え、スローモーション動画を作成することができる。こうした機能を駆使して、作品を撮りたいような場合には、ノーマルモデルは少々力不足だ。

iPhone 16 プロモデルは、4K、120fpsの動画撮影に対応している。これで撮った動画を、後からスローモーションにすることも可能だ
24fpsまで落としたスローモーション動画。髪の毛の動きがはっきり分かる

 一方で、120fpsの4K動画は万人向けかというと、そうではない。スマホで再生するだけなら、フルHDでも十分だし、フレームレートをいたずらに上げる必要もない。プロモデルは、こうした点も、その名の通りプロユーザー向けに仕上がっている。逆にいえば、一般のiPhoneユーザーにはやや持て余す多機能ぶりと捉えることもできる。

 その意味で、iPhone 16シリーズではノーマルモデルのiPhone 16やiPhone 16 Plusが、今まで以上に“間違いない選択肢”になっている。言い換えるなら、万人向けの色合いがより濃くなった。逆にプロモデルは、名称の由来である“プロ向け”の性格がより明確になっている。もともと価格優位性があり、販売ランキングで上位を占めることが多いのはノーマルモデルだったが、ハイエンド層が流れることで、iPhone 16シリーズでは、その傾向がさらに強まりそうだ。

(製品協力:アップルジャパン)

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月16日 更新
  1. 異例の「iPhone Air」投げ売りはなぜ起きている? 定価29.5万円の1TBモデルが、いま18.4万円で買える3つの理由 (2026年10月15日)
  2. 「iPhone Air」本音レビュー:使って分かった「バッテリーの持ち」と「ケース選び」の悩ましさ (2025年10月10日)
  3. 「友達だけ」のはずが、なぜXで拡散? 看護師の患者撮影動画が流出した「setlog」の“抜け穴”とBeRealとの違い (2026年10月16日)
  4. 楽天モバイルのオリジナルAndroid端末にパッチ未提供の脆弱性 対象端末の利用者には機種変更を推奨 (2026年10月14日)
  5. AppleCare+なしで修理費最大27万超の「iPhone Duo」を守るなら? 年間2万も差が出る、スマホ保険を検討してみた (2026年10月15日)
  6. 7型ディスプレイ搭載「Apple HomeView」発表 Siri AIと顔識別で家族全員に「欲しい情報」を届ける (2026年10月13日)
  7. ダイソーで1100円の「GaN USB充電器」は折り畳みプラグで外出用に持ち歩きやすい 45W出力対応でPCでも使える (2026年10月10日)
  8. 「iPhone Duo」のAppleCare+なし修理費用が明らかに 最大27万円超、折りたたみ画面の損傷は18万円超に (2026年10月15日)
  9. 日本未発売の3つ折りスマホからEV、巨大な「欧州風」研究拠点まで――Huawei深セン・東莞拠点を歩く (2026年10月15日)
  10. スマホの「実質価格」高騰の恐れ、iPhone 18 Proは2倍高く? 総務省の残価設定ルール厳格化は“誰のため”か (2026年10月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー