まあなんというか、今やハイエンドスマホのカメラの基本画質の向上って細かいチューニングの世界に入ってて、暗所に強くなったといっても日常生活の範囲内なら十分きれいに撮れる。
逆光でもHDRが頑張ってくれるし、個人的には望遠カメラのクオリティーをもうちょっと上げてほしい(一般論として)と思うけど、ボディーのサイズに制限がある限り難しいし。
それ以上に何かレベルアップしようと思うと、例えばデジタルズームの画質を上げようと思ったら、AI的な手法(ディープラーニング)を駆使するしかないわけで、ある程度「目にしたままのシーンを撮影できる」ようになったら、あとは「写真に魔法をかけよう」の方向へ行くしかなく、Pixel 9 Pro/XLはそこをすごく分かりやすく表現してくれているのである。
何しろ「写真」とか「ポートレート」というおなじみの機能と同じ並びに「一緒に写る」や「長時間露光」や「アクションパン」といった、コンピュテーショナルフォトグラフィー(そういえば最近この言葉を聞かなくなった。当たり前になったからか)的撮影機能があるのだ。
その辺のシームレスっぽさがPixelっぽい。
そして、「写真に魔法をかける」といえばGoogleフォトの編集機能。
あまりに暑かったので日陰で休憩している写真があるのだが、背景に人がいっぱい写っている。
Googleフォトで「編集」を開くと、左下に「編集マジック」なる魔法のボタン。
まだ初期段階なので……とただし書きが出るが、もちろん「今すぐ試す」。
取りあえず、人を消してみよう、ってんで選択していく。消しゴムマジックでも同じようにできるけど、ここは「編集マジック」で押し通して消す。
消えた。生成AIものの常として複数の候補が出てくるのでそこから選ぶのもOk。
さらに、編集マジックボタンをタップすると、「オートフレーム」と「ポートレート」が出てきた。
「ポートレート」では背景をぼかし、「オートフレーム」ではメインの被写体に合わせてトリミングしてくれる。
その結果がこちら。
よく見ると、彼女の後ろにちょうどかぶっている子供の右手が消せてないけど……まあそれはいずれ。
もう1つ、背景も変えてみた。背景をセレクトして「イマジネーション」。
すると、生成AIらしくプロンプトを入れろというので、英語のプロンプトにのみ対応していますというけど、日本語で「夏のニューヨーク」と入れてみたら大丈夫だったようで。
そうしたら、人々がくつろいでるニューヨークのセントラルパークっぽい背景になって、夏っぽさが出ましたとさ。
マメにプロンプトを調整していけば元の写真をベースにしたイメージのバリエーションを作れるかな。
他にも、ズーム画質向上(ディテール描写を強化する)、ボケ補正(ボケている画像をくっきりさせる)などの機能も搭載してきている。ズーム画質向上はデジタルズームで撮った写真にかけると効果的だ。
「一緒に写る」から「編集マジック」まで、常用できるレベルに達しているかどうかはまだケースバイケースではあるけれども、カメラや写真でもAIスマホを標ぼうするだけのいろんなアイデアが盛り込まれたPixel 9 Pro XLだったのである。
(モデル:長谷川実沙)
「Pixel 9」シリーズをお得に買う方法【2024年9月版】 Googleストアがお得だが、購入は待つべき
時代の流れだけれど少しさみしい? Pixel 9シリーズは「サステナブル」なパッケージに
「Pixel 9」「Pixel 9 Pro XL」開封レビュー 箱に意外な変化、注目の4機能はコレ!
「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」が日本上陸 Google Storeでは予約販売スタート
出そろった「Pixel 9」「Pixel 9 Pro/9 Pro XL」の価格 ドコモ、KDDI、ソフトバンク、Google ストアでお得なのはどこか【8月14日最新版】Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.