SNSでいわゆる“闇バイト”の募集活動が横行しているとして、総務省はSNSの提供元に対し、対策を講じるよう文書で要請した。闇バイトとは、高額収入などを誘い言葉にし、実際には特殊詐欺や強盗の実行犯として働かせることを指す。総務省は闇バイトの阻止にはSNS運営元の協力が不可欠だと考えているようだ。
近年、闇バイトによって強盗事件や特殊詐欺などの片棒を担がされ、罪に問われる事例が増えている。応募事項には「ただ荷物を運ぶだけ」「短時間で簡単に稼げる」などの文言が多い。中には「ホワイト案件」という言葉で、あたかも犯罪行為ではないかのように見せるやり口もある。
総務省は「SNS等が国民生活や社会経済活動を支える社会基盤になる中で、『デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会とりまとめ』(2024年9月10日)でも提言されているように、プラットフォーム事業者はデジタル空間における情報流通の健全性の確保について一定の責任が求められる立場になっている」としている。
こうした背景から、総務省は一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構(SMAJ)を通じ、日本国内における前年度末時点の平均月間アクティブユーザー数が1000万人以上のSNSなどを運営する企業に対し、対策を講じるよう求めた。該当する企業は今後、総務省の有識者会合の場で、対応状況の説明を求められる可能性がある。
総務省が公表した要請内容は次の通り。
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