ここからは、中古iPhoneを取り扱うショップについて紹介していこう。
店頭で中古iPhoneを手にしてから買いたい場合は、中古ショップが便利だ。大手チェーンとしてはブックオフ、ゲオ(ゲオモバイル)、じゃんぱら、ソフマップ、イオシスなどがある。また、多くの店舗はオンラインショップも展開しており、大手なら写真とRMJのランク付けでおおよその状態を確認した上で購入できる。
これらの店舗は大手キャリアのサブブランドやMVNOの格安SIMの契約代理店を兼ねている場合がある。これらの店舗で新規契約やMNPでの乗り換えと一緒に中古iPhoneを購入すると、本体価格に対して2万2000円前後の割引を受けられる場合がある。料金プランの見直しや、家族や子どもの新規契約を考えている人はうまく活用しよう。
また、今後は各社の施策や本体価格にもよるが、この割引内容が最大6カ月間かつ上限2万2000円までの割引を提供できる「お試し割」になる場合もあるだろう。
キャリアの中古スマホは「○○○ Certified」や「○○○認定中古品」といった名称で、ドコモ、au、ソフトバンク、UQ mobileやY!mobileのオンラインショップで販売している。また、一部のキャリアショップで取り扱っていることもある。
基本的には美品や若干のキズがあり、バッテリーの状態は80%以上という、いわゆるAクラスやBクラスの中古品を購入できる。新規契約やMNPでの乗り換えと一緒に購入すると割引が付き、キャリアの有料補償サービスに加入できるのがメリットだ。
各キャリアによって販売価格や販売モデルは大きく異なる。特徴的なキャリアのショップを挙げると、ドコモオンラインショップはiPhone 14シリーズをいち早く取り扱っており、A+、A、Bの3ランクから商品を選べる。
Y!mobileは選べる機種は少ないものの、機種変更でも安く購入できる。Y!mobileで古いiPhoneを利用し続けている場合は、一度チェックしてみるといいだろう。
格安SIMを手掛けるMVNOは、iPhoneを取り扱っていない代わりに、未使用や美品の中古iPhoneを販売していることがある。
中でも独自の取り組みをしているのが、2024年9月に「Apple認定整備済製品」の販売を開始したIIJmioだ。これは、Appleが品質を保証する新品に近い整備品で、Appleの1年保証に加えて有料補償サービスのApple Care+にも加入できる。これをIIJmioの契約と一緒に購入すると大幅な割引を受けられる。販売する機種はiPhone 12 Proシリーズが中心だが、人によってはかなり魅力的だろう。
Apple Storeでも「Apple認定整備済製品」を取り扱っている。いずれも新しいバッテリーと外装が使用され、1年間の保証付きでApple Care+にも加入できる。ただ、Apple Storeは大画面や大容量モデルが多く、価格は正規品のおよそ15%引きのみだ。料金プラン契約とセット購入による割引はない。iPhoneをとにかく安く購入するよりも、流通量の少ない大画面や大容量モデルを少しでも安く買いたい人向けのストアといえる。
中古スマホは基本的に、買い取った商品をクリーニングして販売することが多い。だが欧米で「修理する権利」の法整備とApple側の対応が進んだこともあり、故障した部品やバッテリーを交換して販売する「リファービッシュ品」が注目されつつある。iPhoneの修理や整備がビジネスとして成り立つかは、純正の新品部品や中古部品、互換部品のどれを利用するのかなどの問題もあるが、日本でも今後の動きに注目したい。
日本ではオンラインストアのBack Marketがリファービッシュ品としてiPhoneを販売している。注文時に、有料でバッテリー交換を依頼することも可能だ。金額はモデルによって異なるが、購入したiPhoneを長期間使いたい場合には魅力的な選択肢になる。
メルカリやYahoo!オークションなどのフリマやオークションサイトでも、中古iPhoneの取引が行われている。中古ショップよりやや安く購入できる場合もある。だが、商品内容や信頼できる取引相手なのかをよく確認して利用しよう。トラブルが起きたときの時間や金銭面、精神的なコストも考慮して利用したい。
ここまで中古iPhoneについて紹介してきた。大手キャリアが低価格帯iPhoneを販売する方法や、格安SIMで利用できるiPhoneの購入方法、スマートフォンの価格が高騰したことに対する家計の節約など、以前と比べると中古iPhoneを購入するシチュエーションが増えている。この記事が購入する機種の選び方や、購入するショップの選び方の一助になれば幸いだ。
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