今では日常的に使われているQRコードなどを利用したスマホ決済サービス。現金やカードを持ち歩く必要がなく、スマホ単体で簡単に決済できるので利用している人も多いのではないでしょうか。ちょっとした外出なら財布を持たずにスマホだけで済ませてしますという人もいるかもしれません。
しかしそんなスマホ決済、普段は気になりませんが、電波状況が悪い場所やイベント会場のように回線が混雑する環境では、決済が行えないということもあります。一部のコード決済はオフライン決済に対応していますが、制限はあります。そこで、各スマホ決済サービスのオフライン対応についてまとめてみました。
ドコモが提供する「d払い」は、バーコードやQRコードを使った決済に加えて、タッチ決済が利用できます。QRコードとバーコードを使った決済は、オフラインに対応しており、24時間で5回、30日間で10回まで利用できます。対象は「dカード」からの支払い、電話料金合算払いからの支払い、d払い残高からの支払いです。支払い完了後は支払い完了画面には切り替わらず、決済音も鳴りません。
iD加盟店やVisaタッチ決済対応の店舗で利用できるd払いタッチも、オフラインで利用できます。d払い残高で支払うことも可能です(事前に設定が必要)。アプリを立ち上げる必要はなく、スマホの電源がオフの場合でも支払いできます。
「au PAY」は、バーコードやQRコードでの支払いを中心としたスマホ決済サービスです。残念ながらオフライン決済には対応してので、通信環境が不安定な場所では利用が難しい場合があります。
なお、スマホ決済とは異なりますが、「au PAY残高」を共有できる「au PAYプリペイドカード」が提供されています。Mastercard加盟店で使えるプリペイドカードで、iPhoneユーザーならApple Payに登録してタッチ決済に利用することも可能です。万が一、au PAYが使えなかったときの保険として、1枚持っておくのも手でしょう。
PayPayはオフライン決済に対応しています。オフライン環境下では決済時に「PayPay♪」の音は鳴らず、決済完了画面も表示されませんが、オンラインになったタイミングでプッシュ通知や取引履歴に反映されます。また、オフラインでは、決済金額の上限:5万円/回、決済回数の上限:5回/過去24時間、20回/過去30日間という制限があります。
なお、PayPayカード(クレジットカード)ではPayPay残高を使って支払いをすることはできません。
楽天ペイメントが提供する「楽天ペイ」は、バーコードやQRコードで支払いができる他、楽天ポイントカードとしての機能も備えていますが、オフライン決済には対応していません。
楽天ペイ自体は、Suicaや楽天カード、楽天Edyなどの登録・利用も可能ですが、楽天ポイントの利用はできません。楽天ポイントやキャッシュを使ってSuicaにチャージすることは可能です。
なお、「楽天カード(クレジットカード)」では、楽天ポイントや楽天キャッシュ使って支払いをすることはできません(月々の支払いに充当することは可能、楽天キャッシュは対象外)。
コード決済ではありませんが、Suicaや楽天Edy、WAON、iD、nanacoなどのおサイフケータイ(FeliCa)サービスは、オフラインでも利用できます。スマートフォンの電源がオフの状態でもりようできますが、完全に電池切れの場合は利用できません。
電車に乗っていて残り数パーセントで充電が切れそうという場合には、意図的に電源をオフにしておけば、改札を出る際に利用できるはずです。なお、Suicaなど交通系ICカードは、iPhoneではエクスプレスカードに設定しておけば、バッテリー残量がなくても、予備電源を利用して改札の通過が可能です(関連記事)。
Apple PayやGoogle ウォレットにタッチ決済対応のクレジットカードを登録すれば、スマホでタッチ決済を利用できます。ただ、おサイフケータイとは異なり、スマホの電源が入っている必要があります。しかし通信は不要のため、オフラインでも使用可能です。
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