今回のMWCでは、あちこちで折りたたみスマホを見かけたのだが、スマホと思って手に取ったらフィーチャーフォンだったのがこれ。FROGの「Pocket 2」という製品だ。開くと、上がディスプレイで、下がQWERTYキー。“折りたためるBlackberry”といった趣きだ。
日本ではスマホが普及する以前は、折りたたみ式ケータイが主流だったが、折りたたんでも縦に長いものがほとんどだった。Pocket 2はGalaxy Z Flipやmotorola razrのような正方形に近いデザインを採用しているおり、一見スマホに見えるのが面白い。スマホが普及した今でも、通話をメインに使いたい人は多く、フィーチャーフォンには一定のニーズがあるようだ。
なお、FROGは中国・深センのスマホメーカーで、折りたたみ式スマホも販売している。しかし、目玉として展示していたのは折りたたみ式ケータイで、ニッチな市場を狙っている印象を受けた。
広大なブースを構えていたZTEのブースには、日本でも発売された「nubia Flip 2」「nubia Z70 Ultra」、そして、新たに発表されたゲーミングスマホ「nubia Neo 3シリーズ」などが展示されていた。
筆者が個人的に「日本でも発売してほしい」と思ったのは、音楽再生に特化したスマホ「nubia Music 2」だ。2.1チャンネル(ステレオスピーカー+サブウーファー)のスピーカーシステムを搭載し、一般的なスマホの約6倍のボリュームで音楽を聴けることが特徴。背面パネルには派手なデザインが施され、AIがリズムを解析し、LEDが点灯する機能も備えている。
80ユーロ(約1万3000円)という安さで、6.7型のディスプレイは120Hz駆動に対応。50メガピクセルのカメラも搭載している。なお、前モデルの「nubia Music」は2つのイヤフォンジャックを備えていたが、nubia Music 2では1つだけになっていた。
2021年に日本でも製品をリリースしたことがあるRealmeも出展していた。筆者の記憶に間違いがなければ、今回が初出展のはずだ。
Realmeは中国・深センに本社を構えるメーカーで、アジア地域での成長が著しい。今回のMWCに合わせて、「realme 14 Proシリーズ」を発表したが、それ以上に注目を集めていたのが、デジタル一眼用のレンズを装着できるコンセプトモデル「realme Interchangeable-lens Concept」だ。
1型のイメージセンサーを搭載しているが、そのままでは撮影できない。専用のマウントアダプターを装着し、レンズを取り付けて撮影する仕組み。デモに使われた端末にはライカのレンズが装着されていた。なお、スマホ単体で撮影できるカメラも搭載されており、高画質で撮りたい場合のみレンズを付けるという仕様だ。
Xiaomiはスマホと連携するレンズカメラのコンセプトモデルを出展していたが、スマホカメラの高画質化競争が新たなフェーズに入ったという印象を受けた。
2025年のMWCで最も注目を集めたスマホメーカーは、「Xiaomi 15シリーズ」を発表したXiaomiだ。世界市場で苦戦しているHuaweiも例年通り、巨大なブースを構え、3つ折りスマホは多くの来場客から注目されていた。それ以外に筆者が気になった製品を振り返って見ると、ほとんどが中国メーカーのものだった。この勢いは、しばらく続くだろう。
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