Nothingや日本ローンチ後の動きについても説明があった。
「Make Tech Fun Again(テックをもう一度楽しく)」をミッションとして掲げるNothingは、2020年10月にカール・ペイ氏が英国で設立したスタートアップNothing Technologyのブランドだ。日本では、2024年4月から本格的に展開されるようになり、スマホでは「Phone (2a)」と、レッド、イエロー、ブルーの三原色を配色した「Phone (2a) Special Edition」、ファンとともに作り上げた「Phone (2a) Community Edition」を販売。Community Editionは世界で1000台のみの販売で、日本でもごく限定で販売されたが「15分で売り切れた」という。
Phone (2a)はおサイフケータイに初めて対応。今も非常に好評で、黒住氏は「ユーザー層が広がった」と語っている。
Nothingはスマホだけでなく、ワイヤレスイヤフォンも開発している。「Ear」「Ear (a)」はPhone (2)と同時期に発売され、Ear (a)のイエローは価格が1万4800円と手頃なこともあって「一気に裾野を広げたプロダクト」になった。Amazonでは長く品切れ状態が続いたという。2024年10月には外音も聞こえるオープンイヤー型の「Ear (open)」を発売した。
これら、Nothingの製品は全て生成AI「ChatGPT」と連携する。OpenAIとは「仲良く、戦略的に」取り組んでおり、「ChatGPTをスマートフォン、イヤフォンに使いやすく統合したのは、われわれがこの業界で初めて。ユーザーが簡単に、ワンクリックでChatGPTにアクセスできるのはわれわれだけだと自負している」と胸を張った。
Nothingはサブブランドの「CMF」も持っており、ワイヤレスイヤフォンの「CMF Buds Pro 2」はノイキャン付きで高音質ながら1万1000円と低価格。また、スマートウォッチの「CMF Watch Pro 2」は、Ear (a)と同様に品切れが続く人気商品になっているという。
スマホの「CMF Phone 1」は2024年10月に発売。「Nothingらしいアイコニックなデザイン、カラフルな色、そして温かみのある素材感」で、Nothing Phoneとうまく差別化されている。最大のポイントはカスタマイズできることで、背面パネルを取り換えてカラーを変えたり、ストラップを取り付けられたりする。
CMF Phone 1はIIJmioで「CMF Buds」がセットになった発売記念BOXが出ている。IIJとは以前からコラボレーションしていたが、「このモデルで関係性を強化した」という。
Nothing Technologyは成長を継続しており、製品の販売台数は700万台、累計売上高は10億ドルを突破した。「1500億円ぐらいなので、まだまだ小さいが、駆け出しのスタートアップとしてはしっかりとしたステップを踏めている」と黒住氏は評価する。
日本でも成長している。具体的な数字は明らかにしなかったが、Nothing Japanの公式サイト「jp.nothing.tech」の2024年1年間のページビュー数が、2023年と比べて約3倍になったという。
黒住氏は「このペースを続けていきたい。まだ4年目、日本の本格ローンチから1年なので、この数字は当たり前。これから3倍を5倍、6倍にして成長を維持できるかどうかが、私たちが抱えているミッション」と語っていた。
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