自転車に取り付けたみまもりGPS2は、筆者が想定した目的をおおむね達成できています。ただ、あまり想定はしたくないものの、自転車がクルマに載せられて盗まれるケースでは、少し難があることが分かってきました。
みまもりGPS2には、乗りもので移動したことを検知して通知する「のりもの検知」機能があります。この機能は乗りもので移動していることを検知すると、管理/設定に使っているスマホに通知が届くというもので、「これをうまく使えば、自転車がクルマに載せられたことを検知できるのでは?」と考えました。
のりもの検知では、位置情報の更新間隔と距離から移動速度を算出することで「乗り物に乗っている」か否かを判定するのですが、取扱説明書を読むと「実際の移動速度と異なる状態を検知することがある」との記載があります。
つまり、通知されるタイミングでは移動を開始してからしばらく時間が経過している可能性もあります。
実際に、子どもと一緒に自転車で出かけた際に、家をかなり離れてから「のりもの検知」による通知がありました。この時の移動距離は「自宅から出発」を通知するまで約550m、「のりもの検知」を通知するまで約2.5kmでした。なお、この時は5分間隔で通知する設定としていました。
通常の使い道に当てはめて考えると、子ども(老人)が「車両で誘拐された」「意図せずに電車やバスなどに乗ってしまった」ということを通知するというよりは、「習い事の送迎バスに乗った」「子どもが自転車に乗って移動している」といったことを確認するための機能として考えた方が良さそうです。
どこかなGPS2は見守り用途に特化しているせいか、何かあった際に緊急通報機関や保護者と通話をする機能は搭載されていません。その代わりに、本体のボタンを押すとすぐに位置情報を通知する機能は備えています。
子どもに持たせる場合は、「緊急時にはこのボタンを押すんだよ」とあらかじめ教えておけば、何らかのトラブルが発生したことを管理者に通知することは可能です。ただし、繰り返しですが音声通話は行えませんので、連絡手段は別途用意する必要があります。
どこかなGPS2では、あらかじめ指定した住所(最大10カ所)と、Wi-Fi(無線LAN)のアクセスポイント名(SSID)をベースにした到着/出発通知機能を備えています。自宅や学校、塾や習い事など、子どもの活動拠点を登録しておくと、移動や帰宅のタイミングを通知で確認できて便利です。
筆者は登録した自宅のWi-Fi電波が届かない状態で運用していますが、自宅を含む子どもの行動範囲でSoftBank 4G LTEの基地局の電波をうまく拾えているせいか、比較的早いタイミングで通知が届いています。
測位は、「GPS」「みちびき」「BeiDou」「Galileo」といった主要な測位衛星の他、SoftBank 4G LTEの基地局の位置データも加味して行っています。空が見えている屋外での移動に関しては、かなり正確に検出できます。
ただし、移動ルートについては単純に位置情報を点と点でつないで線を引いただけで、実際に移動したルートとは一致しないことがあるため、参考程度にした方が良いでしょう。
どこかなGPS2は、元々車両向けに設計されていないのは理解しています。ただ、加速度センサーを備えていれば「移動開始を検知したら位置情報の更新間隔を短くする」「移動終了を検知したら位置情報の更新間隔を長くする」といった、省エネ性を高めつつ利便性を高める運用ができると思います。
モデルチェンジの際は、ぜひ加速度センサーの搭載を……!
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