「iPhone 16e」「Pixel 9a」徹底比較レビュー:カメラ、バッテリー、基本性能、AIが優秀なのはどちら?(3/4 ページ)

» 2025年05月25日 10時00分 公開
[石井徹ITmedia]
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カメラは超広角があるPixel 9aが優位

 iPhone 16eは4800万画素のシングルカメラに対して、Pixel 9aは4800万画素+1300万画素超広角のデュアルカメラとなっている。

 iPhone 16eのカメラはF1.6の明るいレンズと光学式手ブレ補正を備え、センサーでのクロップにより2倍までの高品質なズームに対応。最大10倍のデジタルズームが可能だ。アウトカメラの基本性能は高いが、広角撮影に対応していないのは惜しい点だ。実際に使ってみると、建物や風景を引きで撮りたいときにちょっと画角が足りないことが多く、集合写真でも全員を収めるのに苦労する場面があった。インカメラはノッチ内に12MP(F1.9)センサーを搭載している。

 Pixel 9aはF1.7のメインカメラに加え、120度の画角を持つF2.2の超広角レンズを備えることで撮影の幅が広がる。最大8倍の超解像ズームとマクロ撮影にも対応しており、近接撮影も可能だ。インカメラはパンチホール式の13MPセンサーとなっている。

 実際の撮影では、iPhone 16eは自然な色表現、Pixel 9aはやや彩度高めの鮮やかな描写が特徴。ポートレート写真ではPixel 9aのデュアルカメラによる被写体検出の精度が高く、輪郭の自然さで優位に立つ。

 両機種ともに4K 60fpsビデオ撮影に対応。iPhone 16eはDolby Vision HDR録画ができる一方、Pixel 9aは手ブレ補正性能に優れている。

iPhone 16eで撮影 iPhone 16eで撮影。HDR処理が優れ、冷色系の色温度で自然な印象の都市風景を捉えている。ノイズ抑制が効果的で水面も滑らかに描写。コントラストは抑えめだが、全体的にバランスの取れた実用的な画質だ
iPhone 16eで撮影 iPhone 16eで撮影。2倍デジタルズームでも解像感を維持している。青空の階調表現が滑らかで、中央の建物のエッジもシャープに描写されている。水面の暗部はややノイズが目立つが、全体的に色のバランスは自然だ。ダイナミックレンジは広く、明暗部のディテールを両立させている
iPhone 16eで撮影 iPhone 16eで撮影、10倍デジタルズームでも解像度が高く、漢字の輪郭が明瞭だ。赤と白のコントラストが鮮明で、ノイズ抑制が効いている。青空も色ムラが少なく、文字の陰影まで再現できている
iPhone 16eで撮影 iPhone 16eで撮影。室内撮影でも色再現性が高く、プリンとさくらんぼの色が鮮やか。ハイライト部分の白飛びを抑えつつ暗部のディテールも維持。色温度は自然で、食品の質感表現に優れている
Pixel 9aで撮影 Pixel 9aで撮影。Pixel 9aは0.5倍の超広角カメラを備えている。120度の広視野角でもゆがみが少なく、建物の直線が自然に描写されている。周辺減光も抑えられ、画面全体で均一な明るさを維持。広いダイナミックレンジで空の青さと水面の暗部ディテールを両立し、色味も自然だ
Pixel 9aで撮影 Pixel 9aで撮影。1倍は82度。暖色系の色温度で温かみのある描写を実現。シャープネスが高く、遠景の細部まで鮮明に捉えている。コントラストがやや強めで画像に立体感があり、水面の反射も明瞭に描写されている
Pixel 9aで撮影 Pixel 9aで撮影。2倍ズームでも高い解像度を保持し、遠景の建物の細部まで鮮明に捉えている。コントラストがやや強めで、画像全体に立体感がある。水面の反射も明瞭に描写され、暗部から明部までのグラデーションが滑らかだ。色彩は若干強調気味だが、質感表現に優れている
Pixel 9aで撮影 Pixel 9aで撮影、8倍でも解像感が維持され、建物や文字の細部まで捉えている。色彩は鮮やかめで、特に赤の彩度が高い。シャープネス処理が適度で、時計の針や文字盤のテクスチャーが明瞭だ
Pixel 9aで撮影 Pixel 9aで撮影。ホワイトバランスが安定し、プリンのキャラメル表面のテクスチャーが鮮明。シルバー食器の反射光処理が自然で、シャープネスが高い。暗部のノイズ抑制も効果的で、細部まで明瞭に描写している

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2025年12月07日 更新
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