本誌読者の中には、スマホに加えてタブレットを持っている方も多いでしょう。タブレットはWi-Fiやスマホからのテザリングで通信できる他、SIMカードやeSIMを入れて単独で通信もできる機種もあります。SIMを入れておけば、外出先でもすぐに通信でき、スマホのバッテリー切れを心配する必要がありません。
そこで今回は、タブレットに入れて使うのにオススメのキャリアやプランを解説します。価格の安いMVNOだけでなく、スマホ回線の容量をシェアして使う方法もあります。(料金や価格は全て税込み)
そもそも、タブレットには大きく2種類あります。Wi-Fiをつないで通信する機種と、Wi-Fiに加えてSIMカードやeSIMを入れて自力でも通信できる機種です。iPadの場合、前者は「Wi-Fiモデル」、後者を「Wi-Fi + Cellularモデル」と呼びます。
自宅や職場などのWi-Fi環境下のみで使う場合はWi-Fiモデルでも十分です。また、外出先でもスマホからテザリングすればSIMカードが入っていなくても通信できます。ただし、毎回テザリングするのは少々面倒ですし、スマホのバッテリーを消費するため、使用頻度が多い場合はSIMを入れておき自力で通信するのがよいでしょう。
タブレットに最適なプランとして最近話題になったのが日本通信です。4月にデータ専用の「ネットだけプラン」を開始しました。月20GBのデータ容量が使えて月額1200円と安く、データ使用量が1GB以下の月は料金が自動的に119円になります。音声SIMの「合理的みんなのプラン」は月20GBで月額1390円なので、音声通話ができない代わりに料金が190円安くなります。
ただし、ネットだけプランがお得なパターンは限られます。
まず、ネットだけプランの容量追加は1200円/20GB単位です。音声SIMのように220円/1GBでの追加はできません。そのため、使う容量が20GBを少し超える場合は音声SIMで月20GB使える「合理的みんなのプラン」を契約し、1GB単位で追加した方がお得です。
また、データ使用量が月40GBの場合、合計2400円になる「ネットだけプラン」より、50GBまで使えて月額2178円の合理的50GBプランを契約した方がお得になります。
さらに、データ使用量が少ない場合は合理的シンプル290プランの方がお得な場合もあります。データ使用量が5GBまでなら合理的シンプル290プラン(5GBで計1170円)、5GBを超える場合はネットだけプラン(20GBで1200円)がお得です。
IIJmioもデータSIMが安いです。特にドコモ回線のeSIMが選べる場合は、ギガプランのデータeSIMを検討しましょう。
IIJmioのデータeSIMは特に小容量帯が安く、2GBが月額440円、5GBが650円です。日本通信は2GBが510円、5GBが1170円なので、IIJmioの方が安いですね。逆に、IIJmioは月15GBで1430円、35GBで2240円なのに対し、日本通信は20GBで1200円、50GBで2178円なので、容量が大きい場合は日本通信を選んだ方がお得になる場合が多いです。
タブレットで音声通話をしなければ、契約時に選ぶSIMは基本的にはデータ専用SIMでよいでしょう。ただし、音声通話機能を使わない場合もあえて音声SIMを選んだ方がお得な場合もあります。音声SIMならキャンペーンによる割引や特典があるからです。
例えばIIJmioの場合、6月2日まで料金割引やデータ増量などのキャンペーンを実施中ですが、これはいずれも「音声SIM限定」です。他社もキャンペーンは「音声SIM限定」の場合がほとんどです。よって、キャンペーンによる特典を考慮すると、たとえ音声通話機能が不要でも、あえて音声SIMを契約した方がお得な場合もあります。特に使う期間が1年以内と短い場合は音声SIMの方がお得な場合が多いでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.