「ScanSnap iX2500」発売、直販5万9400円 毎分45枚の紙をデータ化→AIが学習しやすく

» 2025年06月25日 18時40分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
ScanSnap PFU 「ScanSnap iX2500」

 リコー傘下のPFUは6月24日、紙をデジタル化するスキャナーの新製品「ScanSnap iX2500」を発売した。直販サイトPFUダイレクトでの販売価格は5万9400円(税込み)。業務用スキャナー向けに自社開発した次世代SoCの「iiGA(イーガ)」を搭載し、ScanSnap史上最速の毎分45枚の高速スキャンを実現した。

ScanSnap PFU 自社開発SoCの「iiGA(イーガ)」の搭載によりスキャン速度を向上させた。会場では、過去に採用したSoCを展示し、より小型化した点をアピールしていた
ScanSnap PFU 名刺やレシートをまとめてスキャンできる

 今後、PC・モバイル向けの各ScanSnap Home間でスキャンデータを同期できるData Sync(データシンク)機能を新たに搭載予定で、PC・スマートフォンどちらでスキャンしても同じデータに効率よくアクセスできるようになる。

 スマートフォンをiX2500に近づけることで、日頃よく使うスキャン設定の情報をiX2500に一時的に反映させられる。設定の反映にはBluetoothを利用する。ただし、この機能を利用する際に、スマートフォンを近づけることでNFC(近距離無線通信)を使ってBluetoothを起動するのかどうかについては、企業秘密として開示を避けた。なお、この機能は今後アップデートで対応予定だ。

ScanSnap PFU スマートフォンをiX2500に近づけることで、好みの設定をiX2500に一時的に反映させる機能。画像は発表会でプレゼンテーション時に撮影

 また、デバイスレスでのネットワークHDD(NAS)への保存に対応予定で、NASへの保存時も検索可能なPDFでの保存が可能になる。

スマホ向けスキャンアプリとの決定的な違いは?

 利便性の向上が見込めるiX2500だが、スマートフォンやタブレット向けのスキャンアプリとの違いはどこにあるのか。

 例えば、スマートフォン向けのスキャンアプリとしては、既に「Evernote Scannable」「Microsoft Office Lens」などが存在する。

 Evernote Scannableでは、契約書やレシート、会議で使ったホワイトボードなどにスマートフォンのカメラを向けるだけで、アプリが書類を自動で認識してスキャンできる。斜めに写った画像は自動で真っすぐに補正され、文字を読みやすくするために画質も調整される。スキャンしたデータは、PDFや画像ファイルとしてメールやメッセージで他人と共有したり、Evernoteなどの他のアプリに保存して管理したりできる。

 専用の「ScanSnap Evernote Editionスキャナー」と連携させれば、膨大な量の書類も一度にデータ化でき、オフィスでチーム全員が1台のスキャナーを共有するような、より本格的なペーパーレス化にも対応する。

 Evernote Scannableは、たまった紙のデジタル化と、その後の効率的な整理という点において、iX2500と共通する。スマートフォンやタブレットのスキャンアプリ単体では一度に膨大な資料を読み取り保存できないのに対して、「毎分45枚スキャンできる点」がiX2500の最大の強みだ。

発表会ではAIの言及も、「AIを自社開発しない」と明言

 PFUは、ニュースリリースと発表会のプレゼンテーションで、「AI」という言葉を用いて「高品質なスキャンデータによってAIが学習しやすい」ことが、PFUのスキャナーが貢献できることだとしている。

 販売推進統括部部長の山口篤氏は、「PFUとしては現時点でAIを自ら開発することはない」といい、iX2500が「生成AIで0から何かを作る」ことを主眼に置いた製品ではない、との見解を示した。

ScanSnap PFU 「紙(リアル)をAIが活用できる構造化データに」することがPFUのミッションだという

iX2500を生活動線上に設置 紙とAIを組み合わせた価値創造アイデアの募集も

 PFUは、カフェやコワーキングスペース、学校、店舗、公共施設など、オフィスや一般家庭以外のさまざまな場所にiX2500を設置し、生活動線上におけるスキャン体験を広げていく。この他、「SCAN to AI価値創造アイデアコンテスト」と題し、紙とAIを組み合わせた価値創造アイデアを募集して、新たなユースケースを広げていく。

ScanSnap PFU カフェやコワーキングスペース、学校、店舗、公共施設など、生活動線上に設置されるiX2500。製品自体も「時間や場所などを問わず使用できる」ように設計・開発されている

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