Samsung Electronicsは7月9日、新型スマートウォッチ「Galaxy Watch8」「Galaxy Watch8 Classic」の2機種を発表した。日本では、サムスン電子ジャパンの直販サイト「Samsungオンラインショップ」にて、8月上旬より順次発売される予定で、予約は7月17日から受け付ける。
Samsungオンラインショップで取り扱うモデルは、いずれもBluetoothモデルで、販売価格(全て税込み)は次の通りだ。
Galaxy Watch8シリーズは、より健康的な生活習慣を築き、個人のウェルネス目標達成するためのツールへと進化したスマートウォッチであり、見た目もWatch7シリーズから大きくアップデートされた。
ボディーの形状については、丸みを帯びた板を四角く囲んだような外観が特徴だ。これは単にビジュアルが変わっただけではなく、外的要因への耐性やフィット感を向上させ、運動時の安定性を高めることで、より良いヘルストラッキングをサポートするという。
また、内部構造を徹底的に見直すことで、スマートウォッチとしては大容量のバッテリーを確保しつつ、Galaxy Watch史上最もスリムなボディーとなった。
Classicは、回転ベゼルに加えて、新たにクイックボタンを搭載する。回転ベゼルは、スマートフォンでいうスクロールに相当する動作を割り当てられる。一方、クイックボタンは割り当てた機能をすぐに起動できる便利な物理ボタンだ。
カラーは、Watch8がGraphite(グラファイト)とSilver(シルバー)の2色で、ClassicはBlack(ブラック)とWhite(ホワイト)の2色となっている。素材には違いがあり、Watch8はアーマーアルミニウムを採用し軽量性を重視している一方、Classicはステンレス素材で高級感と重厚感を打ち出す。
ボディーサイズは、Watch8の44mmモデルが43.7×46.0×8.6mm、40mmモデルが40.4×42.7×8.6mmだ。Classicは46.4×46.0×10.6mmと、やや厚みが増している。また、重量についてもClassicは63.5gと重く、Watch8の44mmが33.8g、40mmが30.1gと、持ち比べると若干ではあるが、その重量の違いを感じられる。
いずれのモデルもOSにはWear OS 6.0を採用し、プロセッサにはExynos W1000を採用する。ストレージ容量には差があり、Watch8が32GBであるのに対し、Classicは64GBを搭載する。アプリや音楽データを多く保存したいユーザーにとっては、この違いが選定の決め手になるかもしれない。
ディスプレイサイズと解像度は、Watch8の44mmモデルが1.47型(480×480ピクセル)である一方、40mmとClassicはいずれも1.34型(438×438ピクセル)だ。ピーク輝度は全モデル共通で3000ニトで、屋外でも高い視認性が確保されている。
バッテリー容量については、Watch8の44mmが435mAh、40mmが325mAh、Classicが445mAhとなっており、Classicがわずかに大きい容量を備える。サイズや重量との兼ね合いを考慮すると、Classicはより長時間の使用にも耐えられるようだ。
防水・防塵(じん)性能は全モデル共通で、5ATMおよびIP68等級をクリアしており、水回りやアウトドアでの使用を想定して設計されている。
なお、国内向けモデルでは「PASMO」を利用できる。Watch8シリーズを除く対応モデルについては、GoogleとPASMO協議会が6月30日に発表しており、利用には日本で販売された(FeliCa対応の)Wear OS by Google搭載スマートウォッチ(後述)と、Androidスマートフォンが必要となる。
Galaxy Watchシリーズでは、以前から睡眠に注力していたが、Galaxy Watch8シリーズでは新機能として「理想的な就寝時刻をガイドする」機能を新たに搭載。過去3日間の睡眠データを分析することで、ユーザーに最適な就寝時刻を提案する。これにより、適切な時間に就寝し、翌朝にはリフレッシュできるという。
睡眠は、単なる休息ではなく、心身の健康を維持し、長期的な疾患を予防する上で重要な役割を果たす。睡眠中に血管系にかかるストレス、いわゆる血管負荷を追跡し、健康全般についてより深い発見を提案する。Watch8を装着して寝るだけで、自動的に血管負荷が測定される。睡眠とストレス活動の関連データと組み合わせることで、より多くの情報に基づいた総合的な健康管理の指針となる。
運動については、多くのランナーが自分のペースがつかめなかったり、不適切なフォームでけがをしたり、目標に届かなかったり……といった課題がある。そこでWatch8シリーズでは、個人のランニングレベルを分析し、それに合わせたプログラムを実行できる業界初の新機能を搭載。まずはランニングテストで装着者の能力を評価し、1から10までのレベルを割り出す。レベルごとに目標が設定され、これを達成するプログラムが組まれる。
ランニングコーチ機能では、160種類以上のワークアウトの中から、その人に適したものを選択し、3〜5週間のプログラムを作成。それぞれのトレーニング後には、パフォーマンスの評価と進捗状況に合わせたモチベーションを高めるメッセージが表示される。
Watch8シリーズでは、食生活もサポートする。自身の年齢に合ったケアを行い、健康と美しさを長期間維持するスローエイジングで重要なのは、老化を防ぐのに有効な抗酸化物質だ。緑黄色野菜や果物に多く含まれる物質だ。Watch8シリーズは、この抗酸化物質の皮膚内濃度測定機能をウェアラブルデバイスとしては世界で初めて搭載する。計測した結果に基づいて、バランスの取れた食生活のためのガイダンスも表示する機能を持つ。
抗酸化物質の皮膚内濃度を測定するには、Watch本体とペアリング済みのスマートフォンが必要になる。Watchを腕から外した状態で「Samsung Health」アプリの操作も必要だ。測定が始まると、Watch側も連動して測定中となり、背面からLEDが発光する。このLEDライトを用いて計測するためだ。測定結果が非常に低い場合は、段階を示す色がオレンジや黄色になり、果物や野菜の摂取が少ないことを示す。色が水色で指数が70〜100であれば、1日の推奨量である400g以上を摂取できていることになる。
Galaxy Watch8シリーズは、「Google Gemini」を標準搭載した世界初のスマートウォッチでもある。例えば、すぐに検索したり、タイマーを設定したりしたいものの、手が汚れていてスマートフォンを触れない時がある。そんなときはGeminiに話しかけるだけで、検索からタイマーの設定まで、すぐに実行できる。
メールボックスから適切なメールを検索し、その内容を要約するだけでなく、指示した宛先にその内容のままメッセージを送信することも可能だ。アプリ間をシームレスに切り替えながら、適切な動作を素早く実行できる。
通知はグループ化され、一括して確認可能になったことに加え、よく使うアプリは上部にピン止めされ、すぐに見つけられるようになった。
この他、2024年に発売された高耐久スマートウォッチ「Galaxy Watch Ultra」の2025年版が登場した。2025年版のWatch Ultraでは、新色の「チタニウムブルー」が追加されたことに加え、ストレージの容量が64GBへと増量。ソフトウェアも最新のWear OS 6.0がプリインストールされる。
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