東海旅客鉄道(JR東海)は8月1日から10月31日まで、飯田線の川路駅(長野県飯田市)〜宮木駅(長野県辰野町)間において「PayPay」を使った乗車の実証実験を行うことを発表した。運転士のみが乗務するワンマン運転時の運賃収受のスムーズ化に向けた検証を目的としており、乗客の利便性、運転士の業務や列車運行への影響を調べるという。
【更新:7月19日11時40分】初出時、利用条件について一部誤りがありました。おわびして訂正すると共に、追記を行いました。
本実証実験では、当該区間で降車する場合のみ現金に加えてPayPayでの支払いを認める。PayPayでの支払い手順は以下の通りだ。
(※1)長距離乗車などの理由で運賃表示器に運賃が表示されていない場合は、運転士に聞けば教えてもらえる
飯田線のワンマン列車では、列車前方の乗務員室の後ろにある運賃箱に乗車整理券と運賃か、乗車券を入れて精算する「車内精算式」を取っている。運賃の“取りはぐれ”は極小化できるものの、何らかの理由で精算に手間取ると、列車の遅延が発生することがあるPayPayで運賃を支払えるのは、あくまでも同区間を運行するワンマン運転の列車のみとなるため、車掌が乗務する列車では原則として利用できない(※2)。また、区間内でも駅係員が配置されている飯田駅(長野県飯田市)および伊那市駅(長野県伊那市)から乗降する場合も対象外だ。
(※2)車内精算のために車掌が乗務している一部のワンマン列車でも利用可能
実証実験区間内にある伊那市駅は駅員が配置されており、無人駅から乗車した場合の運賃収受は駅係員が行う。自動券売機できっぷが買えることもあり、当駅で乗降する場合はPayPayでの支払いの対象外となる(飯田駅も同様)
PayPayが「自由席特急券」代わりに――JR九州とPayPayがチケットレスに関する実証実験 2022年1月7日から約3カ月間
Suicaがなくてもスマホで乗れる! JR東日本が二次元コード乗車サービス「えきねっとQチケ」を10月1日から運用開始 東北地区から順次拡大
スマホのQRコード決済で不正利用されないための心得
JR東海、スマホ向け「TOICA」を2026年春以降に開始予定 「モバイルICOCA」を通じて提供
「モバイルSuica」で東海道新幹線やTOICAエリアをまたぐ定期券を買えないのはなぜ? JR東日本に聞くCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.