今日から始めるモバイル決済

JR東海が飯田線の川路〜宮木間で「PayPay」による乗車実験 ワンマン列車が対象で有人駅は除く

» 2025年07月17日 17時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 東海旅客鉄道(JR東海)は8月1日から10月31日まで、飯田線の川路駅(長野県飯田市)〜宮木駅(長野県辰野町)間において「PayPay」を使った乗車の実証実験を行うことを発表した。運転士のみが乗務するワンマン運転時の運賃収受のスムーズ化に向けた検証を目的としており、乗客の利便性、運転士の業務や列車運行への影響を調べるという。

【更新:7月19日11時40分】初出時、利用条件について一部誤りがありました。おわびして訂正すると共に、追記を行いました。

実証実験 実証実験が行われる区間で運行される、JR東海の313系3000番台電車(写真はJR東日本中央線の岡谷駅で撮影)
ワンマン 実証実験の実施概要

実証実験の概要

 本実証実験では、当該区間で降車する場合のみ現金に加えてPayPayでの支払いを認める。PayPayでの支払い手順は以下の通りだ。

  1. 運転士にPayPayで運賃を支払う旨を伝える
  2. PayPayアプリを起動し、運転士が提示した二次元コードをスマートフォンで読み取る
  3. 運賃表示器に記載された運賃を入力する(※1)
  4. 運転士に画面を見せつつ「支払う」ボタンをタップし、支払いを確認してもらう
  5. 乗車整理券を運賃箱に入れて下車する

(※1)長距離乗車などの理由で運賃表示器に運賃が表示されていない場合は、運転士に聞けば教えてもらえる

ワンマン列車 飯田線のワンマン列車では、列車前方の乗務員室の後ろにある運賃箱に乗車整理券と運賃か、乗車券を入れて精算する「車内精算式」を取っている。運賃の“取りはぐれ”は極小化できるものの、何らかの理由で精算に手間取ると、列車の遅延が発生することがある

 PayPayで運賃を支払えるのは、あくまでも同区間を運行するワンマン運転の列車のみとなるため、車掌が乗務する列車では原則として利用できない(※2)。また、区間内でも駅係員が配置されている飯田駅(長野県飯田市)および伊那市駅(長野県伊那市)から乗降する場合も対象外だ。

(※2)車内精算のために車掌が乗務している一部のワンマン列車でも利用可能

ワンマン非対応 車掌の乗務が必須の列車では実証実験は行われない。写真の「みすず号」は、ワンマン運転非対応の車両で運行されるので、実証実験の対象外となる
伊那市駅 実証実験区間内にある伊那市駅は駅員が配置されており、無人駅から乗車した場合の運賃収受は駅係員が行う。自動券売機できっぷが買えることもあり、当駅で乗降する場合はPayPayでの支払いの対象外となる(飯田駅も同様)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月07日 更新
  1. ヨドバシ通販は「高還元率で偽物リスク低い」──コレが“脱Amazon”した人の本音か (2025年12月06日)
  2. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  3. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  4. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  5. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  6. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  7. 楽天モバイルが“2025年内1000万契約”に向けて繰り出した方策とは? (2025年12月06日)
  8. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  9. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  10. Amazonでガジェットを注文したら、日本で使えない“技適なし製品”が届いた 泣き寝入りしかない? (2025年07月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー