モバイルプリンタの競合としては、インスタントカメラのチェキが挙げられますが、実際に使ってみると、これら2つは使い勝手でかなり違いがあると思いました。
持ち運びやすさの観点ではXiaomiのプリンタに軍配が上がります。
一般的なチェキは光学的なカメラ機構が組み込まれているため、厚みがあり形も複雑です。それに対してプリンタは幾何学的な形でバッグの隙間に入れやすい形状をしています。加えて、チェキは写真フィルムなのでX線に弱いです。旅行という観点では飛行機の保安検査など気を使う場面も多く、プリンタの方がモバイル性はいいと感じました。
プリンタはスマホやカメラの写真を印刷できるのも見逃せない点です。印刷品質はよくないものの、そもそもの印刷前の写真画質はスマホやカメラの方がチェキよりいいです。
一眼カメラで撮った超広角や望遠の写真やポートレートモードで背景をぼかした写真、ナイトモードで撮った夜景の写真や画像編集で色味を鮮やかにした写真など、デジタル加工をした後の写真を印刷できるのはプリンタの強みだと感じました。
ランニングコストが安いのもプリンタの魅力です。Xiaomi公式で販売しているZinkペーパーは20枚入りで1280円、1枚あたり64円かかる計算です。
大手カメラ店での写真プリントサービスは最もベーシックなL版サイズで1枚あたり50円台であることを考えると、この価格設定は少し高いですが、今回比較対象とするチェキの場合は1枚あたり84円とZinkペーパーの30%以上高いです。
加えて、印刷用紙の入手難易度もプリンタの方が容易です。チェキはフジフィルムの生産が追い付かず品薄状態、転売対象となっており1枚あたり100円以上かけないと入手できないことも多々ある一方で、ZinkペーパーはXiaomiだけでなくCanon、Kodak、Polaroid、hp、LGなど複数社が提供しており在庫も安定しています。
特にCanon Inspic用のZinkペーパーは大手家電量販店での取り扱いもあり、容易に入手できます。フィルム探しに奔走するチェキユーザー目線では、紙がなくて困ることがないのが非常に魅力的でした。
なお、今回Canon Inspic用のZinkペーパーも利用してみましたが、印刷品質にほとんど違いは見られませんでした。保証対象外ではありますが、XiaomiのプリンタでCanonのペーパーを使うのは大いにありだと思います。
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