Xiaomiの「ポータブルフォトプリンター1S」を試す 「チェキ」ユーザーが感じた決定的な違い(1/3 ページ)

» 2025年08月10日 10時00分 公開
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 皆さん、スマホで撮った写真はどうしていますか? ほとんどの人はいい写真を友達やSNSでシェアして終わりになっているのではないでしょうか。スマホの普及で写真がコモディティ化するまでは、写真屋さんでプリントし、アルバムを作っていた人が多かったと思います。

 もっと写真一枚一枚を大事にしたいなぁと考えていたとき、Xiaomiが5月にスマホから写真を印刷できる「Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S」を8980円で発売しました。

 筆者は普段、フジフィルムのインスタントカメラであるチェキで現物が出てくる写真撮影を楽しんでいましたが、いつでもどこでも「スマホで撮った写真」を印刷できることに魅力を感じて、Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1Sを即購入。1カ月以上使い込んだので、チェキユーザー目線で比較を交えつつレビューしていきます。

写真をいつでもプリントできることは楽しい!

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S iPhone 15 Proとのサイズ比較。厚みは1センチ程度

 Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1Sはインク不要で感熱式(Zink方式)の専用用紙を使った印刷ができるプリンター。ポケットに入るサイズで、Bluetoothでスマホと接続、専用アプリのXiaomi Homeを利用した写真印刷が可能です。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S プリンタに専用用紙を装填(そうてん)。底面にはキャリブレーション用のシートをセットします

 重量は180gと軽量で邪魔にならないサイズです。500mAhのバッテリーを搭載しており、USB Type-Cで充電し、専用用紙をセットすることで利用可能になります。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S 印刷サンプル、フレームも選べる

 プリントされる写真は名刺よりも一回り小さい50×76mm(2×3インチ)。インパクトはあまりないものの、友達などにプレゼントするには扱いやすいサイズ感です。

 また、専用用紙の裏面が粘着シールであることもポイントです。アルバムに保存するだけでなく手帳やスーツケースなど、さまざまな場所に貼れるので、旅先での記録作成でも便利です。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S Xiaomi Homeアプリ上で写真のコラージュができる

 専用アプリのXiaomi Home上では、写真の編集だけでなくフレームの追加、複数写真のコラージュも可能です。組写真の印刷や複数写真を印刷しハサミで切って記録として、いろいろなところに貼る、といった使い方ができます。

 私の場合、撮った写真をその場で印刷して友達とシェアする、気に入った写真を印刷して記録用のアルバムを作成するといった使い方をしています。専門店で印刷する必要なくその日のうちに気に入った写真を印刷できるので、みんなで盛り上がることもできます。

Zinkペーパー起因の印刷品質に不満あり

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S 黒い写真が赤っぽくなる傾向がある

 肝心の印刷クオリティーですが、個人的には不満です。

 プリンタの仕様上解、像度は313×512dpiの約16万画素。解像度にすると156ppiで、これはiPhoneでいうとiPhone 3GS(163ppi)と同じぐらいの数字です。非Retinaレベル!

 解像度に加えて色味が変わってしまうのも気になります。白をベースにイエロー、マゼンダ、シアンの3色を組み合わせて印刷するため、特にインクを多量利用する色が濃い写真の発色が悪く、何となく赤っぽくなる傾向にあるように思います。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S スマホ画面で黄色い椅子(左)が印刷時にオレンジ色(右)になってしまった

 スマホで画像編集をして好みの色に調整した写真をいざ印刷してみると、出てきた写真が違う色に仕上がってしまう現象はほぼ100%起き、これが少しストレスなのです。とはいえ、この原因はXiaomiにあるわけではなく、インクカートリッジを利用しないZink規格にあるのでしょう。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S Zinkペーパーの構造、Zink公式サイトより引用

 というのも、Zinkペーパーは紙の中にイエロー、マゼンダ、シアンの3色の結晶を層状に組み合わせたものです。各層はそれぞれ200℃、150℃、100℃で結晶が溶けるように設計されており、プリンタから発される熱で印刷ができる仕組みになっています。ゆえにインクカートリッジなし、専用用紙でプリントできるのです。

 推測するに、熱で溶かす仕組み上、解像度も色再現性もあまりよくできないのでしょう。気合の入った写真作品の印刷、というよりは記録用の印刷程度だと思っておいた方うがいいと思います。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S Zinkペーパーはしばらく放置すると曲がってしまう

 印刷クオリティーだけでなく、紙自体の品質にも要注意です。

 Zinkペーパーはその性質上、高温と湿気に弱いです。6月の梅雨の時期はすぐに湿気を吸い、その日のうちに紙が曲がってしまいました。

 熱で色を出す仕組みも考えると、高温多湿の環境で放置していると色味も劣化することが予測されるため、印刷後の扱いには注意が必要です(※なお、Zinkは直射日光や高温多湿を避け、温度40℃以下湿度50%以下の環境で保管してくださいと案内しています)。

 このあたりは今後のZinkの品質向上に期待です。

紙の品質だけでなくプリンタ印刷精度もいまいち

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S フレームがズレている

 ZinkペーパーではなくXiaomiのプリンタに起因する問題も別にあります。

 一番気になるのは、Xiaomi Homeアプリでコラージュ写真作って印刷したときの余白部分。フレームとなる余白の太さが、何度印刷しても微妙に違うのです。ハサミで切ってシールとして利用する分にはいいのですが、組写真として印刷したときにすごく気になります。

Xiaomi ポータブルフォトプリンター 1S フレームの端がシアンに染まってしまう

 余白ありで印刷した際の色漏れも気になります。

 数十枚印刷しましたが、どの写真もZinkの一番低温で反応するシアンカラーが漏れてしまいます。余白なしで印刷すればシアンの色漏れもあまり気にならないのですが、その際は写真(多くのスマホは4:3)と印刷用紙(3:2)のアスペクト比が異なる点に注意が必要です。

 Xiaomiのポータブルフォトプリンター1S、というかZinkペーパーを使ったモバイルプリンタは、はっきりいって作品を印刷したい、高画質なプリントをしたいという人には全く向いていません。どちらかというと、カジュアルに写真を印刷してみたい、その場の雰囲気を残して楽しみたいというニーズに応える製品だと考えます。

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