「Pixel 10」「Pixel 10 Pro/Pro XL」開封レビュー 先代とほぼ同じ見た目でもカメラは確実に進化(3/3 ページ)

» 2025年08月28日 02時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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筆者がお勧めする「Pixel 10シリーズ」の特徴や機能

 ここからは、Pixel 10シリーズにおいて筆者がオススメしたい(注目してほしいと思っている)特徴や機能を幾つか紹介する。なお、「Pro」が付くモデルでのみ利用できる機能も一部含まれているので注意してほしい。

「Material 3 Expressive」デザイン

 Googleでは、Android 16から新しいユーザーインタフェース(UI)デザインとして「Material 3 Expressive」を取り入れる。

 Pixel 10シリーズは、この新UIを出荷時から適用している初めての端末だ。使っていて結構新鮮さを感じる。このUIは“見た目”だけでなく、動作も案外軽快なので、他のPixelでも早く本採用してほしいと思っている(現在、他のPixelではAndroid 16のBetaビルドを使っている場合に利用可能)。

Material 3 Expressive Pixel 10シリーズは、Material 3 Expressiveを初期採用する初号端末として登場する。ここ数年のAndroidのUIに慣れ親しんだ身からすると、意外と新鮮だ

20倍ズーム(非Pro)/100倍ズーム(Pro)

 Pixel 10シリーズでは、メインストリームモデルのPixel 10にも「望遠カメラ」(広角カメラ比で5倍相当)が搭載され、最大20倍のデジタルズームが可能となった。先代ではProモデル限定だった機能なので、遠くのものを撮りたい人にはありがたい。

 上位モデルのPixel 10 Pro/Pro XLでは、20倍よりもさらに高倍率の「超解像ズーム Pro」を利用できるようになった。これは撮影した写真をクラウド(サーバ)において超解像処理することで、最大100倍ズームで撮れるというものだ。ただし、20倍ズームとは異なり出力される「写真」は生成AIによって処理されたものとなるので、意図通りの映像になるとは限らない。特に文字を含む被写体では「写真」の再現性を期待しづらいことに気を付けてほしい。

カメラアプリ Pixel 10(左)とPixel 10 Pro(右)の標準カメラアプリの初回起動時の設定画面。10 Proの方は、超解像ズーム Pro(100x Pro Rez Zoom)を使うかどうか選択できる。説明にもある通り、このモードでは「写真」をクラウドで処理して出力することになるためインターネット接続が必要となる(標準ではWi-Fi接続時のみ)
カメラアプリ 上から「Pixel 9 Pro Fold」、Pixel 10、Pixel 10 ProのカメラアプリのUI(Pixel 10以外はグリッドを有効にしている)。Pixel 9 Pro FoldとPixel 10は標準で5倍望遠、さらにスライドすると20倍望遠が限界となるが、Pixel 10 Proは標準で10倍望遠ボタン、さらにスライドすると100倍望遠(超解像ズーム Pro)まで寄れる
停車目標その1 Pixel 9 Pro Foldの20倍ズームで撮った停車目標。こちらは拡大すると「運」「貨40」と書いてあることがハッキリ分かる
オンライン処理 同じ停車目標を、Pixel 10 Proの超解像ズーム Proで100倍で撮影した後、プレビューを確認する。クラウドで「写真」を処理している間は、キラキラしたエフェクトがかかるようになっている
停車目標その2 こちらが処理完了後の画像。文字がおかしなことになっている。100倍でいくつか撮影してみたのだが、文字が含まれる被写体は文字の部分がおかしくなりやすい(必ずおかしくなるわけではない)ので、風景などを撮る際に使うと良さそうだ

DisplayPort Alternate Mode対応

 Pixel 8シリーズから“解禁”されたDisplayPort Alternate Modeによる映像出力は、Pixel 10シリーズでも利用可能だ。使い方は従来シリーズと同様で、映像伝送に対応するUSB Type-Cケーブル(※1)またはDisplayPort Alternate Modeに対応する映像ケーブルなどを用意すれば、り大画面のTVやディスプレイに映像を投影できる。

 映像の出力デバイスを検知すると、投影を開始するか聞く画面が出てくる。ここで「ディスプレイのミラーリングをする」をタップすれば、映像のミラーリング(投影)が始まる。

(※1)理論的にはUSB 5Gbps以上に対応するUSB Type-Cケーブルなら使えるはずなのだが、結線の都合で使えないこともあるので「映像出力対応」をうたうケーブルを用意することをお勧めする

外部出力 DisplayPort Alternate Modeによる映像出力(ミラーリング)も引き続き対応している

 Pixel 10シリーズについては、今後も気が付いたことがあり次第随時レビュー記事を掲載していく予定だ。楽しみにしていてほしい。

機材協力:グーグル合同会社

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