「Pixel 10/10 Pro」実力検証 スマホ体験を変える2つの新機能、驚きの「100倍ズーム」は使える?(1/3 ページ)

» 2025年08月28日 02時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

 Googleは、Pixelシリーズの最新モデル「Pixel 10」シリーズを8月28日に発売する。プロセッサに最新のGemini Nanoが動作する「Tensor G5」を備え、この処理能力によって動くAIの新機能を多数搭載しているのが共通の特徴になる。ノーマルモデルのPixel 10は、望遠カメラにも対応した。

 ラインアップは、「Pixel 9」シリーズと同じ。ノーマルモデルのPixel 10に加え、プロモデルはPixel 10と同サイズの「Pixel 10 Pro」と大画面版の「Pixel 10 Pro XL」が発売される。登場時期は10月になるが、フォルダブルモデルの「Pixel 10 Pro Fold」も導入され、シリーズとしては全4機種展開になる。

 ハードウェアの進化以上に大きいのが、Tensor G5を生かしたAIの進化だ。一方で、AIの機能は実際に触ってみないとその実力が分かりづらい部分もある。発売に先立ち、Pixel 10シリーズの実機を試用することができたので、そのレビューをお届けしていく。

Pixel 10 Pixel 10シリーズが8月28日に発売される。それに先立ち試用してきた同機をレビューした。なお、本稿ではPixel 10 Proを中心にしつつ、Pixel 10にも触れる形を取っている

ハードウェアの目立った変更は少ないが、TensorによるAIの新機能がめじろ押し

 ハードウェアとして大きく変わったのは、ノーマルモデルのPixel 10に光学5倍の望遠カメラがついたこと。Pixel 9までは超広角と広角のみだったので、より被写体に寄った撮影が可能になった。ただし、画素数は10.8メガピクセル。Pixel 10 Proなどのように、一部を切り出して劣化を抑えて10倍まで拡大するということはできない。

Pixel 10 Pixel 10のカメラ。ペリスコープ型の5倍望遠レンズが加わっている

 5倍以上で撮影しようとすると、デジタルズームを組み合わせた超解像ズームになる。この点は、ノーマルモデルならではの仕様と言っていい。ただし、超解像ズームがなかなか優秀で、最大望遠の20倍で撮ってもかなり劣化は抑えられている。ここまでズームできるのであれば、プロモデルではなく、ノーマルモデルを選ぶという人も増えるだろう。

Pixel 10
Pixel 10
Pixel 10 Pixel 10を使ってそれぞれ0.5倍、1倍、5倍で撮った写真
Pixel 10 超解像ズームで20倍までズームが可能。思ったよりも劣化が少なく、実用的な仕上がりだ

 シリーズ共通でQi2に対応しているのも、Pixel 10シリーズの特徴だ。iPhoneに搭載されるMagSafeとも互換性があるため、充電器はもちろん、一部のアクセサリーも使い回すことが可能だ。同時発売されるPixelsnapは試用できなかったので、一般的なMagSafe対応の充電器を使ってみたが、位置合わせが簡単。気付かないうちにズレていて、充電されていないというストレスから解放される。

Pixel 10 Qi2対応で、マグネット式のワイヤレス充電器を利用できるようになった

 また、処理能力もシリーズ共通で底上げされており、過去最大のアップデートをうたうTensor G5が搭載されている。ただし、発売前の試用段階では「Geekbench 6」をはじめとするベンチマークアプリはダウンロードできなかった。また、性能を60%向上させたTPUや、その上で動くGemini Nanoなどは、数値化しづらい側面もある。

 Googleが重視したのは、その上で作り上げることができる体験だ。実際、Pixel 10シリーズには、過去のPixelよりも多くのオンデバイスAIの機能が搭載されており、使い勝手が向上した。Google フォトやGeminiアプリなど、Googleのサービス側ではなく、端末上で動作させることで、処理速度を向上させたり、プライバシーを担保したりすることが可能になる。その1つが、「マジックサジェスト」だ。

Pixel 10 ユーザーの行動を先回りして、情報を提示するマジックサジェスト

 これは、メールやカレンダーなどを参照して、音声通話やメッセージ中にAIが先回りして情報を提示するという機能。アプリの切り替えや行き来を減らすのが、その目的だ。AIがエージェント的に振る舞う便利な機能といえる。とはいえ、それは正しく機能すればの話。どこまできちんとやりとりを検知できるかによるところが大きい。

 実際に別の端末からPixel 10 Proにメッセージを送ってみたところ、予定を尋ねるような文脈では、それを検知してマジックサジェストがカレンダーを提案するボタンが表示された。ただし、Googleがデモなどで見せているような予定の中身ではなく、タップするとカレンダーアプリが起動するだけにとどまった。これでもコミュニケーション中にサッとアプリを切り替えられて便利だが、少々物足りない。

Pixel 10Pixel 10 予定の確認を求められた際にカレンダーを開くよう促されたり、予定確定後はそれをカレンダーに作成するボタンが表示されたりと、メッセージの中身に合わせて次の行動が提案された

 電話に関しては、マジックサジェストボタンをタップすると画面内に情報を表示するための枠が現れるが、適当に会話を続けても、特に反応がなかった。アプリ内のデータを学習する必要があるため、すぐに使えるわけではなさそうだが、アクティベーションから6日たっても状態は変わらない。一押しの機能的に扱われていたので、少々肩透かしを食った格好だ。

Pixel 10 電話でのやりとりの最中には、マジックサジェストがうまく機能しなかった。また、試用期間中は、カレンダー以外の情報ソースも活用されていない。もっと長期間使わなければ、その価値が分からないのかもしれない
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  3. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  4. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  5. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  6. KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」 (2026年10月24日)
  7. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  8. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
  9. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  10. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー