同じ名前なのに異なるサービス――「WAON POINT」と「WAONポイント」以外にもあったMobile Weekly Top10

» 2025年09月06日 13時00分 公開
[井上翔ITmedia]
WAON 親会社たるイオン自身が「WAON POINT」と「WAONポイント」の違いを説明するWebページを設けています

 今回のアクセス数の1位は、イオングループのポイントプログラムや決済サービスにおけるキャンペーンをまとめた記事でした。やはり、月初は個のような“おトク情報”に関する記事が読まれる傾向にあります。

 さて、イオングループのポイントプログラムには「WAON POINT」と「WAONポイント」の大きく2種類があります。どちらも発音は「ワオンポイント」で聞いただけでは区別が付かないのですが、異なるプログラムとして運用されています。

チャート WAON POINTとWAONポイントのチャートもあります

 WAON POINTはイオングループを始めとするWAON POINT加盟店で支払いをするとたまるポイントで、イオン銀行が発行する「イオンカード」のクレジット/デビットカード払いに付与されるポイントもこちらです。

 一方で、WAONポイントの正式名称は「電子マネーWAON ポイント」で、名前から何となく想像が付くと思いますがイオングループが発行する電子マネー「WAON」で支払った場合に付くポイントです(※1)。WAONが一体化されたイオンカードでWAONで支払って分には、原則としてWAONポイントが付く……のですが、一部のWAON POINT加盟店では、JMB WAONを除くWAONで支払うとWAON POINTの代わりにWAONポイントが付きます(※2)。

(※1)JMB WAONの場合はJALマイルが付与されます
(※2)ウエルシアグループは例外で、WAONで支払った場合はWAON POINTとWAONポイント(JMB WAONはJMB WAON)の両方が付与されます。

 ちょっとややこしいWAON POINTとWAONポイントの関係ですが、実際に両方を使っている人ってどう使い分けているんでしょうか。実は私もWAON一体型イオンカードを持っているのですが、あえてWAONを使わずにポイントをWAON POINTに“寄せて”いるんですが……。

余談 実は中京地区の交通系ICカードでも似た話が……

 余談ですが、WAON POINTとWAONポイントと似た事例として、中京地区の私鉄/公営交通が参加している交通系ICカード「manaca」と「マナカ」があります。

 manacaとマナカは同じ発音でカードの“表面”も全く同じデザインなのですが、実はエムアイシー(名古屋鉄道の子会社)が発行したものは「manaca」名古屋交通開発機構(名古屋市全額出資の会社)が発行したものは「マナカ」と、明確に区別されているのです。

 両者共にエムアイシーと名古屋交通開発機構がシステムを共同運営しており、交通系ICカードとしての機能は同一です。しかし、名鉄グループの会員プログラムやキャンペーンは基本的に「manaca」限定で「マナカ」は登録できません。逆に、名古屋市交通局が行うキャンペーンは「マナカ」のみが対象で「manaca」は対象外であることが多いです。一見すると同じカードでも、発行元を意識しないといけないってことですね……。

 名前や発音が同じサービスだが、サービス内容は異なる――これって、どうして起こるんですかね……?

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