カーシェアリングサービス「タイムズカー」を運営するタイムズモビリティは9月8日、公式X(旧Twitter)を更新し、12月1日から料金改定を実施すると発表した。利用時間に関わらず走行距離に応じて課金する新制度の導入に、利用者からは怒りの声が上がっている。
改定内容は大きく2つある。
1つは距離料金の課金条件変更だ。タイムズカーの利用料金は、6時間以下は時間料金のみ、6時間以上は時間料金に加え、距離料金が必要だが、改定後は走行距離20kmを超えた場合、全ての時間で時間料金と距離料金の2つを求める。距離料金は1km当たり20円となる。
もう1つは利用するほどステージが上がる会員制度「タイムズカープログラム」の特典見直しだ。具体的には、車両配備数の限られる上位車種の時間料金割引を廃止する。一方、距離料金については「ステージ4」のクラスのみ割引を設けていたが、新たに「ステージ3」でも割引(300円分)を行う。
なお、改定後の内容および利用料金は「2025年12月1日0時00分以降の返却分」から適用される。
この発表後、Xは大荒れの様相を呈し、「改悪だ」といった不満の声が続出した。「レンタカーの方が安いかも」「車のグレードを上げられる会員ランクもなくなったら使う意味がない」など、サービスの利点が損なわれるという指摘が相次いだ。中には、「三井のカーシェアを使う」と、他社サービスへの乗り換えを検討する意見も見られた。
その一方で、「短時間で利用されすぎてガソリン代の負担が重すぎたのではないか」といった事業側の事情を推察する声や、「これまでが安かった」など、値上げに一定の理解を示す意見も一部で見受けられた。
ではなぜタイムズカーは料金改定を決定したのだろうか。パーク24によると、「料金体系を分かりやすくするため」という。
パーク24は、「全てのご利用において時間料金と距離料金の合算(オプションなどは別途)にすることで、6時間を超える利用と超えない利用で異なっていた課金の条件を統一」したことに加え、「タイムズカー会員向けプログラムである『タイムズカープログラム』のステージに応じて設定していた個別の時間料金の特典を廃止し、ステージにかかわらずクラス毎の基本料金による課金」をしたと説明する。
さらに、「6時間を超えたタイミングから距離料金が発生し、前後で大きな価格差が発生すること、クラス割引特典は車両数が限られることより一部の会員様しかご利用いただけないことなどの不公平の是正も変更理由です」と回答した。
3月24日スタートの「マイナ免許証」、各社カーシェアサービスで利用できず 「従来の免許証を発行して」
個人間カーシェア「Anyca」、12月31日でサービス終了へ
「楽天カーシェア」始動 楽天IDで予約から決済まで完結、ポイントもたまる
カーシェアの利用率は10%未満、一番人気のサービスは? MM総研が調査
ドコモが「dカーシェア」の個人間カーシェアサービスを終了 8月31日付Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.