「OCN モバイル ONE」はeSIM対応の予定なし、iPhone 17で使えず 乗り換え先の候補は?

» 2025年09月25日 18時48分 公開
[田中聡ITmedia]
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 9月19日に発売された「iPhone 17」シリーズと「iPhone Air」は、eSIMのみに対応しており、物理SIMは利用できない。

OCN モバイル ONE 日本ではeSIMのみ対応となった「iPhone 17」シリーズ(写真はiPhone 17)

 ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアは、サブブランドも含めてeSIMを提供しているが、MVNOの一部サービスではeSIMを利用できない。そんな中、SNSでユーザーからの“悲鳴”が目立つのが、「OCN モバイル ONE」だ。

 OCN モバイル ONEは旧NTTレゾナントが提供していたMVNOサービスだが、現在はドコモに移管され、2023年6月に新規受付を停止している。OCN モバイル ONEではeSIMを提供していないため、SNSでは「iPhone 17にしようかなって思ってたのにそもそも無理だった」「 OCNモバイルONE民の私 移る先を悩む」といった声が挙がっている。

 「OCN モバイル ONE、お願いですからeSIM対応してください。日毎110MBプランが手放せないんです」という切実な声も見られた。OCN モバイル ONEでは以前、今では珍しい1日あたり110MBのデータ通信を利用できるプランを提供していたが、このプランを愛用しているユーザーも一定数いるようだ。

 新規受付停止時に提供していたOCN モバイル ONEの料金プランは、月額550円で500MB、月額770円で1GB、月額990円で3GBなど、小容量のプランが充実している。こうした安価かつシンプルな料金プランが魅力で、移行できないという人も多いだろう。実際、MM総研が発表した2025年3月末時点のMVNOサービスのシェアにおいて、ドコモ(OCN モバイル ONE)がIIJとオプテージに次ぐ3位につけており、まだまだ利用者が多いことがうかがえる。

OCN モバイル ONE 新規受付停止前のOCN モバイル ONEの料金プラン

 では、今後、OCN モバイル ONEはeSIMに対応する予定はあるのだろうか。ドコモは9月22日に、「『OCN モバイル ONE』iPhone 17 の動作確認について」と題したお知らせを掲載している。そこには、以下の通り明記されている。

「OCN モバイル ONE」では、iPhone 17の仕様により「eSIM」のみの対応となるため、ご利用いただく事ができません。

今後とも「OCN モバイル ONE」をご愛顧いただきますよう、よろしくお願いします。

OCN モバイル ONE OCN モバイル ONEのお知らせ

 OCN モバイル ONEではiPhone 17を利用できない旨が述べられているが、このお知らせだけだと、今後eSIMに対応するのかが分からない。ドコモに確認したところ、以下の回答を得られた。

OCNモバイルONEは新規販売停止しているサービスですので、eSIM対応の予定はございません。

eSIMをご希望のお客さまにおかれましては、ドコモ mini等への変更をご検討いただければと考えております。

 予想通りではあったが、OCN モバイル ONEでは今後もeSIMに対応する予定はない。iPhone 17シリーズやiPhone Airを利用したいOCN モバイル ONEユーザーは、通信サービスを変更する必要がある。

 では、どのサービスが乗り換え候補になるのだろうか。OCN モバイル ONEの後継サービスとしてドコモが提供していた「irumo」は、既に2025年6月で新規受付を停止している。irumoの後継として提供している「ドコモ mini」は、月額2750円で4GBだが、dカードお支払割、ドコモ光 セット割、ドコモでんきセット割などを組み合わせると月額880円まで下がる。しかし、ドコモのサービスを使っていないと大幅な値上げになる。

OCN モバイル ONE ドコモ miniは、各種割引込みで月額880円、4GBとなる

 セット割なしで安価に使いたければ、OCN モバイル ONE同様、MVNOのサービスが選択肢に入る。

 小容量プランだと月額290円で1GBからの日本通信SIM、月額280円で100MBや月額550円で1GBのHISモバイル、月額950円で5GBのIIJmioなどが選択肢に入る。これらの3サービスはeSIMを提供しているので、iPhone 17やiPhone Airでも利用できる。

OCN モバイル ONE HISモバイルは月額280円から利用できる

 通信品質も重視したければ、ソフトバンクのLINEMO、auのpovoも有力な候補になる。LINEMOの「ベストプラン」は月額990円で3GB、3GB超〜10GBは月額2090円の2段階制なので、月によってデータ利用量にムラがある人に適している。さらに、MNPで乗り換えてLINEMOベストプランを契約すると、1万ポイントの還元も受けられる。

 povoは多種多様なデータトッピングを販売しているが、小容量だと990円の3GB(30日間)がおすすめだ。LINEMO ベストプランとpovoの3GBトッピングは、OCN モバイル ONEの3GBプランと同額なので、違和感なく乗り換えられるはずだ。

OCN モバイル ONE LINEMOは月額990円で3GBから利用できる

 2025年のiPhoneがeSIMのみ対応になったことで、今後はPixelを始めとするAndroidスマートフォンのメーカーも「eSIMのみ対応」の動きに追随するかもしれない。OCN モバイル ONEユーザーは、いよいよ乗り換え先を本気で検討する時期に来たといえる。

 ドコモとしては、OCN モバイル ONEから自社サービスに乗り換えてもらう大きなチャンスになる。せっかくお知らせを掲出するのなら、eSIMに対応する予定のないことははっきり告知し、乗り換え施策を大々的に訴求すべきではないだろうか。

 OCN モバイル ONEからドコモやahamoに乗り換えると2万ポイントの還元や、乗り換えた上で対象機種の購入で最大4万ポイント還元などを受けられる特典が充実している。これを機に、思い切ってドコモ関連のサービスやdポイント経済圏に乗り換えてしまうのも一考の価値ありといえる。

OCN モバイル ONE OCN モバイル ONEからドコモやahamoへの乗り換えでdポイントを還元する施策を実施している

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