HuaweiのMate XT Ultimate Designは“Z型”、すなわち蛇腹を折りたたむように本体を3つに折りたためる。一方、Galaxy Z TriFoldは「G型」で、ディスプレイを左右から順番に折りたたむ構造だ。
本体を底面から見ると、「G型」の構造がよく分かるだろう。左右からそれぞれ折りたたむため、片側はヒンジ部分がもう片側より長くなっている。内側のディスプレイを包み込むように折りたたむことになる。
続いて閉じた状態から開いてみよう。アウトディスプレイ側を下にして、背面のカメラ部分側、すなわち右側をまずは開いていく。この際に、ヒンジ位置は途中では止められず、完全に開いた状態で止まるようになっている。
右側を開ききると、内側のメインディスプレイの約1/3が見えた状態となる。Huaweiの「Z型」の場合は、この形状にしたときに、7.9型の正方形のディスプレイが現れるわけだ。しかし、Galaxy Z TriFoldは「G型」構造のため、右側がディスプレイ、左側にはまだ開いていない背面が残った状態になる。この状態では右側に見えるディスプレイがわざとぼかした状態となり、表示を見たりタッチ操作を行うことはできない。
ところでこの状態で底面側から見ると、左側のまだ開いていないディスプレイがわずかに浮き上がる。これはこの左側を開くときに、指先を入れて開きやすくするためだ。もしも浮き上がりがなければディスプレイ面に指先や爪を当てて引き上げなくてはならず、傷や破損の原因になってしまうだろう。
Galaxy Z TriFoldを開いて使うときは毎回必ず左右に開かなくてはならないが、これはうまく工夫されている。
後はこのまま左側を開けば完了だ。左側もヒンジ途中で止めることは出来ず、完全に開く必要がある。
実際に操作してみると、二つ折りスマホよりもワンアクション余計にかかるため、急いでディスプレイを開きたいときなど、やや手間がかかると感じられた。また、開いたサイズは横に広い。
二つ折りスマホなら開いたまま屋外で使うのも問題ないが、三つ折りを開いた状態はやや大きいため混んでいる電車の中などでは縦向きに使うなど工夫がいるだろう。とはいえ4:3の横長画面は快適であり、動画やスプレッドシートを全画面表示すると普通のスマホや二つ折りスマホでは味わえない没入感や作業領域の広さを感じる。
同じ折りたたみスマホでも、二つ折りと三つ折りでは開いたときのユーザー体験は大きく異なる。
ところで本体を閉じるとき、逆方向から閉じようとすると画面に警告が出るとともに、バイブレーションが動作して間違った方向から閉じていることを警告してくれる。
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