サムスン電子は、7月9日(現地時間)に米ニューヨーク州ブルックリンで新製品発表イベントの「Galaxy Unpacked」を開催した。同社は大規模発表会を年2回開催しており、夏の回ではフォルダブルスマホの「Galaxy Z」シリーズをお披露目するのが通例になっている。今回発表されたのは、「Galaxy Z Fold7」「Galaxy Z Flip7」「Galaxy Z Flip7 FE」の3機種だ。
ここでは、フルモデルチェンジを果たしたGalaxy Z Fold7の主な特徴やスペック、外観などを写真とともに確認していきたい。同モデルは日本でも発売する予定。サムスン電子がオープンマーケット版(SIMフリー版)の投入を予告しており、Samsungオンラインショップでの価格は256GB版が26万5750円、512GB版が28万3750円、1TB版が32万9320円になる。
Galaxy Z Fold7は閉じるとスマホ、開くとミニタブレットのサイズ感になる横開き型のフォルダブルスマホ。これまで、徐々に薄型化を進めてきたが、7世代目となるGalaxy Z Fold7では、一気に厚さと重量をそぎ落とした。閉じたときの厚さは8.9mmで、一般的なスマホとほぼ変わらないところまで薄型化されている。
先代の「Galaxy Z Fold6」は、閉じたときの厚さが12.1mmあったが、ここから26%もの薄型化を実現した。初代の「Galaxy Fold」からだと厚さを48%削減しており、半分ほどの薄さになっている。サムスン電子が2月に日本で発売した最上位モデルの「Galaxy S25 Ultra」は、8.2mm。数値上はGalaxy Z Fold7の方がやや厚いが、並べてみるとほぼ同サイズになっていることが分かる。
サムスン電子は、Galaxy Z Fold7のキャッチフレーズとして「Ultra体験」をうたっているが、その1つがこのサイズ感。持ち運びやすさという点で、Galaxy S25 Ultraとほぼ同じ体験ができるという意味になる。重量も215gまで軽量化しており、フォルダブルスマホながら、218gのGalaxy S25 Ultraよりも軽くなっている。
この薄型化、軽量化を実現できた技術的な背景には、ヒンジの改良やディスプレイの見直しがある。ヒンジは、「Armor FlexHinge」と呼ばれる。Galaxy Z Fold6までは、ディスプレイを支える中央の支持部とそれを回転させる周囲のパーツが一体のプレートになっていたが、Armor FlexHingeではこれを分離することで、薄型化を実現。
ディスプレイにも新たにチタン層を設けて、ガラス自体も薄くしている。ただし、薄型化のために、これまでのGalaxy Z Foldシリーズにあった、デジタイザも非搭載になった。これによって、Galaxy Z Fold7では、Sペンが利用できなくなっている。メインディスプレイの画面サイズを生かし、メモやイラストを書く(描く)のにGalaxy Z Foldシリーズを使っていたユーザーは、注意が必要になる。
なお、静電容量式タッチパネルに対応した、汎用(はんよう)的なスマホ用のペンで文字などを書くことができた。ペン先が太いため、Sペンのように細かな文字や線が書きづらいことに加え、筆圧も検知されないが、簡単なメモは取れる。Sペン対応のGalaxy Z Foldシリーズを使っていたユーザーは、こうした代案を検討しておいた方がよさそうだ。
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