mineoが「音声フルMVNO事業」に参入する狙い なぜKDDI回線から? 既存mineoサービスへの影響は?(2/2 ページ)

» 2026年01月27日 21時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
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投資コストと接続料低減のバランスをとる

 音声フルMVNO事業の実現には、多額の設備投資が必要となる。昨今の部材費や人件費の高騰は、通信事業者にとっても大きな負担だ。このようなコスト増が、MVNOの最大の武器である安さに影響を与えるのではないかという懸念もある。これに対し松本氏は次のように説明している。「確かに設備投資の規模は大きく、コスト維持は厳しい状況にある。しかし、自社設備を持つことは、将来的にMNOへ支払う接続料の低減につながるというメリットもある。投資コストと接続料低減のバランスをとり、現在の価格水準を維持しつつ、サービスの幅を広げていく方針だ」

mineo フルMVNO KDDI 松本氏は設備投資によるコスト増について、「長期的にはMNOへの接続料低減につながる」との考えを述べた。投資コストと削減効果のバランスを適切に管理し、現在の価格水準を維持しながら、サービスを拡充する方針を強調している

フルMVNOへの移行スケジュールにも言及

 松田氏は、2027年度下期の事業開始に向けた具体的なロードマップも示した。対応する通信方式について、松田氏は「当初は4Gおよび5G NSAが対象範囲になると考えている。SAについては検討中だが、本格的な取り組みはこれからだ。将来的には必須になると認識しているので、順次対応していく方針だ」と述べた。最新の通信技術への対応を段階的に進めることで、安定したサービス提供を目指す考えだ。

個人向けも視野に 既存のmineoサービスへの影響は?

 既存のmineoサービスへの影響も、mineoユーザーにとっての関心事だろう。

 フルMVNOへの参入後も、オプテージはマイピタやマイそくといったライトMVNOとしてのサービスを当面の間継続する。松田氏は「今回構築する音声フルMVNOの設備を活用し、個人のお客さまに対しても魅力的なサービスを提供したい。フルMVNOの枠組みの中で魅力あるサービスを実現し、将来的には既存のサービスから新しい形態へ移行するお客さまが増えていくことを期待している」と説明した。

 2026年1月現在、分かれているAプラン、Dプラン、Sプランといった区分については、「現時点で区分をなくすといった具体的な構想があるわけではない。ただ、将来的な設備の老朽化などを考慮すれば、いずれは1つに統合されていくものと考えている」(松田氏)とした。

 事業開始までの期間においても、既存サービスの改定や新機能の投入は継続する。松田氏は「今後、一切のサービス改定を行わないという意味ではない。つい先日も新料金プランを発表したが、それらに対するお客さまの声を反映させながら、必要であれば改善を行っていく。それらをフルMVNO側にもしっかりと反映させ、魅力あるサービスを作っていきたい」とした。

 オプテージは、今回の音声フルMVNO参入を機に、個人・法人の双方に新たな価値を提供することを目指している。「モバイル通信にひと味違う発想を加え、未来へつながる価値を生み出す」mineoらしさを重視しつつ、「つながりを手に、共に踏み出す未来の実現に向けた」オプテージの挑戦は、既存サービスの磨き上げと新基盤の構築を並行して進めることで、より確固たるものとなっていくはずだ。

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