楽天モバイルが2月2日、「つながりやすさ強化宣言2026」と題して、ネットワーク改善の見通しについて説明した。
楽天モバイルは2025年12月に、かねて目標としていた1000万回線を達成した。その一方で、繁華街や混雑する駅などで「つながりにくい」という声も見受けられる。楽天モバイルが提供している料金プラン「Rakuten最強プラン」と「Rakuten最強U-NEXT」では、定額でデータ通信が使い放題であることを特徴としており、データ使用量は増加傾向にある。増大するトラフィックに対し、どのように通信品質を改善していくのか。
楽天モバイルの矢澤俊介社長によると、ユーザーの行動変容により、2025年後半から、若年層を中心に、動画を流し見する人が増えているという。これもデータ無制限プランを提供している楽天モバイルならではといえるが、こうしたトラフィックを楽天モバイルが持つLTEの帯域(1.7GHz帯)だけでカバーするのは現実的ではなく、5Gエリアの拡大が急務とされている。
そこで、ユーザーから要望が多いエリアで重点的に対策を打っている。繁華街や混雑する場所では5G基地局を整備してトラフィックを分散している。矢澤氏によると、5G基地局を追加開設しているのは「ほぼ首都圏」だが、「住宅地だけでなく、オフィスや電車の線路沿いなど、さまざまな場所にトラフィックを分散できるようマネジメントを進めている」。
また、東京ドームやヨドバシAKIBAビル、Kアリーナ横浜、天王寺動物園など、大規模集客施設での電波対策も実施している。山手線駅では、2025年12月時点で主要18駅の5G対応が完了した。
特にユーザーからの要望が多かったという地下鉄については最優先で対応しており、「かなり成果が上がってきた」と矢澤氏。具体的には、共用基地局の帯域幅を5MHzから20MHzに拡張し、4倍のトラフィックを吸収できるようにした。矢澤氏が2月2日に都内を移動したところ、スムーズに動画が視聴できたという。「お客さまからも、楽天モバイルの地下鉄つながりやすくなったという声をいただいている」と手応えを話す。
東京メトロと都営地下鉄では、2026年1月時点では一部駅で対策が完了しており、2026年3月末で約95%に達し、2026年7月に完了する見通し。なお、小田急電鉄、東急電鉄、京成電鉄、りんかい線、京王電鉄、相模鉄道、東京モノレールなどの私鉄は、2025年12月時点で地下区間は100%対応済みだという。
大阪メトロでは2025年12月時点で70%対策済みで、2027年12月に100%完了する予定。名古屋市営地下鉄では2025年12月時点で25%対応済みで、2027年4月に100%完了する予定。札幌市営地下鉄は2025年12月時点で65%対応済みで、2026年6月に100%完了する予定。福岡市営地下鉄は2025年12月時点で67%対応済みで、2027年4月に100%完了する予定。いずれも、都内と同じく共用基地局を5MHzから20MHzに拡張する。
【2026年2月5日22時30分追記】なお、共用基地局の20MHz化ではLTEの1.7GHz帯を用いているが、東京都内の地下鉄では、5Gによる対策も行っているとのこと。
電波についてのユーザーからの声に対しても、スピーディーかつ真摯(しんし)に対応していく。楽天モバイルでは、ネットワークがつながりにくいと感じた際に、Webサイトの「電波改善フォーム」にて、要望を伝えることができる。この他、SNSやコールセンターでも「つながりにくい」という声が挙がることもある。
こうした声は専門のチームが24時間モニタリングしており、「●駅の●番出口でつながりにくい」という具体的な声が挙がった場合、「いつまでに改善する予定です」「至急調査を進めいきます」といったセグメント化された回答を3分以内に返しているという。そこから、基地局建設のチームに共有し、急いで電波改善を進めていく。
「つながりにくいというネガティブな気持ちに対応することで、ポジティブな気持ちになっていただく。さらに満足いただける体制を作っていきたい」と矢澤氏は意気込む。また、ユーザーから要望があれば、実際に自宅まで訪れたり、コンサート会場やデパートの食品売り場、観光地などにも社員が訪れたりして調査している。
こうした対応の効果か、楽天モバイルユーザーに同社が電波改善に関するアンケートを取ったところ、2025年11月〜12月には83.2%のユーザーが改善を実感する旨を回答したという。2024年12月から5.4ポイントを向上しており、通信品質の改善を実感するユーザーが増えていることが分かる。
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