ソフトバンク、軽飛行機から地上の通信速度を約80%改善 一体どんな仕組み?

» 2026年04月21日 17時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 ソフトバンクは4月21日、上空と地上の通信ネットワーク間で周波数を共用する実証実験に成功したと発表した。これは、成層圏通信プラットフォーム(以下、HAPS)などから、地上の通信網への電波干渉を減らす技術の実証だ。この技術によって地上の通信品質を安定して保つことが可能になる。

ソフトバンク HAPS 動的ヌルフォーミング技術によって、飛行中の機体の位置や姿勢に合わせて、特定方向への電波の放射を抑え、干渉を防ぐ仕組みのイメージ図だ

飛行機から届く電波で通信速度が改善、災害時も途切れない未来へ

 2025年12月に東京都の八丈島で実施した実証実験では、動的ヌルフォーミング技術の有効性を正確に評価した。高度約3000mを時速200km以上で旋回飛行する軽飛行機に基地局を搭載した。そして、車両に設置した地上の基地局と同一の周波数帯の電波を利用する環境で、端末の通信速度を精密に測定した。

ソフトバンク HAPS 東京都の八丈島で行われた実証実験の様子だ。時速200km以上で飛行する軽飛行機に基地局を搭載し、車両に設置した地上の基地局と通信速度を正確に測定した

 実験の結果、動的ヌルフォーミング技術を適用することで、地上基地局と通信する端末の平均通信速度が約80%改善した。機体の位置や姿勢が変化する状況でも電波の干渉を低減し、端末の通信の安定性が向上した。ソフトバンクは今後も知見を生かし、周波数共用技術を実装して広域な通信サービスの提供を目指す方針だ。

ソフトバンク HAPS 実証実験の結果を示すグラフだ。動的ヌルフォーミング技術を適用したことで、地上の基地局と通信する端末の平均通信速度が約80%も大きく改善した

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