「GALAPAGOS 003SH」を購入してきた:USIMカードは旧機種では使えない?
12月17日に発売されたソフトバンクのAndroidスマートフォン「GALAPAGOS 003SH」をさっそく購入してきた。一般のケータイから機種変更するにあたり、何が変わるのか。パケット定額サービスとUSIMカードの扱いを中心に確認した。また、シャープの“Android3兄弟”の写真もおまけで(?)で掲載した。
ソフトバンクのシャープ製Androidスマートフォン「GALAPAGOS 003SH」が12月17日に発売された。003SHは、ワンセグやおサイフケータイなど日本のケータイでおなじみのサービスやAndroidの各種アプリを利用できるのはもちろん、Android 2.2や3D液晶など先進的な機能が詰め込まれている。
筆者はソフトバンク回線では「iPhone 3GS」と「AQUOSケータイ FULLTOUCH 931SH」を使っており、今回は931SHから003SHへ機種変更することにした。IS03のときと同じく事前予約はしていなかったが、IS03ほど予約が殺到していなかった印象だったので、飛び込みで来店しても購入できると思っていた。発売日の17日の11時ごろに都内の量販店に足を運び、店員に尋ねたところ、003SHは3色とも在庫があるとのこと。というわけで、さっそく機種変更の手続きをした。
スマートフォンに替えるとパケ代は安くなる?
ソフトバンクの3Gケータイ(通常のケータイ)からスマートフォンに乗り換えた際に、プランや割引サービスはどう変わるのだろうか。まず、料金プランは月額980円の「ホワイトプラン」を継続できる。スマートフォンのパケット定額サービスは、712.5万パケットまでは月額3985円、それ以降は上限5985円の「パケットし放題MAX for スマートフォン」か、月額390円〜5985円の「パケットし放題S for スマートフォン」を選べる。なお、パケットし放題MAX for スマートフォンの月額3985円は、申し込みが2011年4月30日までの期間限定となる(5月以降も延長することに期待したい)。
712.5万パケットは「YouTubeの視聴約1000分」「Webブラウジング約5000回」とソフトバンクのWebサイト(外部リンク)にも明記されているように、よほど多用しなければオーバーすることはなさそうだ。さらに、ソフトバンクモバイルは端末代を割り引く「月月割」を増額する「バリュープログラム」を実施してるが、この増額分はパケットし放題S for スマートフォンの月額300円に対し、パケットし放題MAX for スマートフォンは月額600円なので、24回分だとMAXの方が7200円お得になる。Wi-Fi通信をメインにして月額390円に抑えたいという人は、パケットし放題S for スマートフォンの方がよさそうだが、3G通信をするのなら、パケットし放題MAX for スマートフォンの方がいいだろう(筆者はMAXを選んだ)。
これまでの3G端末向けパケット定額サービスは月額1029円〜4410円(PCサイトブラウザ利用時の上限は5985円)だったので、パケットし放題MAX for スマートフォンの3985円の方が、4410円と比べると425円、PCサイトブラウザ利用時と比べると2000円安くなる。
USIMカードはスマートフォン専用に
もう1つ注意したいのが「USIMカード」だ。X06HT/X06HTIIなど、これまでのスマートフォン(Xシリーズ)では、USIMカードをほかの3Gケータイに入れ替えて共用できるが、今秋に型番が一新されたスマートフォン(「HTC Desire HD 001HT」以降の機種)から、USIMカードはスマートフォン専用に変更されている。003SHも同様で、新しいUSIMカードが発行されるので、以前使っていた931SHに新しいUSIMカードを入れても通信できない。ケータイ(931SH)で登録していた有料コンテンツは、スマートフォン(003SH)に契約した時点で解約される。また、スマートフォン用の新しいUSIMカードをXシリーズに入れても使用できない。
新しいUSIMカードに変更した理由についてソフトバンクモバイル広報部に確認したところ、「3GケータイからスマートフォンにUSIMカードを入れて使うと、3Gケータイとスマートフォンでは料金プランが異なり、パケット定額サービスの上限が上がる恐れがあるため」と説明する。例えば3Gケータイでパケットし放題を利用している場合、USIMカードをスマートフォン(Xシリーズ)に入れて通信をすると、(過去に提供されていたXシリーズ向け「パケットし放題」の上限額だった)9800円に上限が上がるという。また、3Gケータイで月額4410円のパケットし放題フラットを利用している場合、USIMカードをスマートフォン(Xシリーズ)に入れて通信をすると、上限は5985円に上がる。
ちなみに、契約が解除された元のUSIMカードを入れて931SHを起動したところ、インターネットやメールなどは当然利用できなかったが、カメラやワンセグなど、3G通信を必要としない機能は利用できた。試しに003SH用のUSIMカードを931SHに挿したところ、「挿入されたUSIMは、この携帯電話機では使用できません。有効なUSIMを挿入してください」と待受画面に表示され、一切の操作ができなかった。
おサイフケータイについてはこちらの記事でも触れているが、USIMカードを抜いた状態でも、通信を必要としない店頭でのチャージや支払いは可能。ただしソフトバンクの3GケータイはUSIMカードを入れ替えても通信できないので、オンラインチャージができなくなる点は注意したい。
スマートフォン向けに採用した新しいUSIMカードは、3Gケータイをメインで使っている人に過度な請求をしないための措置のようだが、スマートフォンをメインで使い、3GケータイにUSIMカードを入れ直して有料コンテンツやケータイ向けサービスを使いたい、またはおサイフケータイのオンラインチャージをしたい……という人には残念な仕様といえる。ドコモとauでは、3GケータイとスマートフォンでSIMカードを共用できるだけに、なおさらそう感じる。
また、ソフトバンクのAndroid端末は、3Gケータイ向けの「S!電話帳バックアップ」には対応していないので アドレス帳のコピーはmicroSDや赤外線などを使って各自で作業する必要がある。iPhone向けには、サーバに預けたアドレス帳データを移行できる「電話帳コピー」アプリが提供されているだけに、ここも不満を感じる部分だ。
開封――SH-03C、IS03、003SHを並べてみた
会社に戻って003SHを開封した。IS03のときほど人が集まってこなかったのが少し寂しかったが、KDDIの宣伝と注目度の高さを考えると仕方ないのかもしれない。むしろ「端末代0円、通信料は月額480円×24回でOKです!」という店員の熱心な説得に負けて契約してしまった「PhotoVision」を見て「なぜ?」と驚いた人の方が多かった。
003SHのパッケージは一昔前のケータイの箱と比べるとかなり小さい。iPhone 3GSとほぼ同じで、003SHの方がやや厚い。同梱品は、PC接続用Micro USBケーブルと充電用Micro USB変換アダプタ、クイックスタート、スタンド(試供品)、microSDHCカード(16Gバイト、試供品)、バッテリーパック(1390mAh)。同梱のmicroSDHCには3Dコンテンツがプリセットされている。説明書は「クイックスタート」と「お願いとご注意」という薄い冊子のみ。余談だが、003SHのバッテリーカバーは窪みに爪を入れて開けるタイプで、これがけっこう開けにくい。爪を切った直後だと苦戦するかもしれない。
購入したばかりでまだ003SHにはほとんど触れていないので、詳細なレビューは後日とさせていただきたい。3DコンテンツやソフトバンクのAndroid向けサービスなどを使い倒したいと思う。また、編集部にたまたま(?)SH-03CとIS03がそろっていたので、3機種の写真も掲載しておきたい。3機種の違いなどもどこかでお伝えできればと思う(参考記事)。
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