カノープス「DNT-888L」および「DVR-777U」は、同社の最新TVキャプチャーユニットの最新製品だ。ともに外付けタイプのボックス型筐体を採用し、ステータスLCDの搭載や、黒ずくめの本体カラーなどなんとなく“業務用映像機器ふう”なデザインとなっている。
しかし業務用映像機器ふうといってもPC機器。それぞれどのような使い方が可能で、どのように使い分けたらよいだろうか。そんなところを中心にチェックしてみよう。
DNT-888Lは、LAN接続型の外付けTVキャプチャーユニットと銘打っている。LAN接続型とは聞き慣れないが、ソニー「LocationFree TV(LF-PK1)」(関連記事参照)のローカルネットワーク版と解釈すると分かりやすいかもしれない。
同一のLAN内ではDNT-888Lがサーバとなり、ハブ経由で接続している各PCがクライアントとして、最近人気のNASのようにどのクライアントからも参照することができるのが、これまでのTVキャプチャーユニット製品との大きな違いだ。
実際にはクライアントソフトウェアのライセンス数や、本機に搭載されるチューナーが1基のみという点で、LAN内PCのどれか1台が使用中の場合はほかのPCで利用できないという制限はある。しかしチューナーもクライアントもLANに接続されているならばOKという点は、たとえば無線LAN接続にて、まったく接続の手間なくTV機能を活用することもできる。
本体はフロントにステータスLCD、リアに100BASE-TX LAN端子と2系統の外部入力端子が用意されている。注意すべきところは、接続するLAN内でDHCPサーバが稼働している必要があることだ。DHCP機能はクライアントにIPを自動的に割り当てる機能であり、ブロードバンドルータを導入している多くのユーザーであればたいてい稼働しているだろうが、ADSLモデムなどから直接インターネットに接続している場合には注意が必要だ。
MPEGエンコードチップにフィリップス製「SAA6752」を、チューナーには画質/音質に定評のあるソニー製Hi-Fiスプリットキャリアチューナーを採用し、3次元Y/C分離、3次元ノイズリダクション、ゴーストリデューサーといった高画質化回路も備える。3次元Y/C分離と3次元ノイズリダクションは排他利用であり、上級グレード製品に備わるのW3Dモードはない。
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