レビュー
» 2006年10月25日 17時49分 公開

Intel G965+Core 2 Duoで性能を加速――変幻自在のスリムPC「Endeavor MR3100」 (1/3)

エプソンダイレクトの「Endeavor MR3100」は、新アーキテクチャの採用とBTOメニューの拡充により、コンパクトモデルの限界を押し広げるパフォーマンスを備えている。

[坪山博貴,ITmedia]

BTOメニューがさらに充実

 エプソンダイレクトのラインアップには、BTOで幅広いカスタマイズに対応するスリム筐体モデル「Endeavor MR3100」が用意されている。「Endeavor MR3000」の後継機にあたり、本体前面を光学ドライブまでフルカバーした横幅98ミリのスリムケースと、パールホワイトにグレーのアクセントという洗練されたカラーリングを継承しつつ、コアパーツのCPUとマザーボードが刷新された。

 CPUは新たに「Core 2 Duo」のE6300/E6400/E6600/E6700が搭載可能となり、リーズナブルなデュアルコアマシンとしてPentiumD 925(3GHz)を、さらにPentium4 531(3GHz)やCeleron D 346(3.06GHz)まで選べる広範囲なBTOメニューが並ぶ。一方、チップセットはIntel G965 Expressに変更され、Endeavor MR3100で採用されていたIntel 945G Expressと比較すると内蔵グラフィックスコアのパフォーマンスが改善された。いままで以上に幅広い用途に対応しつつ、さらにパフォーマンスを底上げした格好だ。

 また、BTOで選択可能なグラフィックスカードも増えた。標準ではオンボード(チップセット内蔵)でアナログRGB出力のみをサポートする仕様だが、BTOによりデュアルディスプレイ環境を構築可能な4つの選択肢が準備されている。拡張スロットがロープロファイルとなっており、市販グラフィックスカードの選択肢が少ないからこそ、BTOでこれだけ用意されているのはありがたい。

 グラフィックスカードのBTOメニューを詳しく見ればその重要性は理解できる。ATI RADEON X1600Proに256Mバイトのメモリを搭載したミドルレンジのグラフィックスカードは、アナログRGB+DVD-Dに加えてHDMI出力(DVI-Dと排他)もサポートし、大画面TVへの高品位出力が可能。また、ライトなゲームユースに対応するNVIDIA GeForce 7300GS(128Mバイト)を搭載したカードは、アナログRGB+DVI-Dに加えてビデオ出力もサポートする。

 上記2つでゲームユースをカバーし、ビジネスユース向けにはOpenGL対応のNVIDIA Quadro NVS285(64Mバイト)でDVI-D×2出力に対応、1920×1200ドットでのデュアルディスプレイ環境を可能にした。さらに価格重視のユーザーのために、内蔵グラフィックス用のDVD-D出力追加ボードも準備されている。

Intel G965 Expressを搭載したマザーボード(写真=左)。評価機にはCore 2 Duo E6600(写真=中央)とATI RADEON X1600Pro(写真=右)の構成だ

好評のスリムケースは健在

 Endeavor MR3000で好評だったメンテナンス性の高い筐体も健在だ。ローレットスクリュー2つを外すだけで左側面のパネルを取り外すことが可能で、拡張スロットもステーで固定するタイプとなっており、HDDや5インチドライブも簡単に着脱できる。3.5インチのシャドウベイに搭載されているメモリカードリーダーすらステー操作だけで取り外せる構造だ。メモリカードスロットは半分のスロットが光学ドライブの下に隠れているが、5インチドライブをステー操作で前面に引き出すだけでアクセスでき、メモリ増設なども容易に行なえる。また、コンパクトなケースながら3.5インチHDDを2台まで搭載できるのもうれしい。

 ようやく普及の兆しが見え始めたBTXフォームファクターではないが、スリムタイプPCとしてのメンテナンス性は申し分ない。そもそもCore 2 Duoの登場でCPU冷却問題がかつてほど深刻ではなくなりつつある現在、BTXファクター自体の存在意義が薄れつつあり、むしろ本製品のようにMicroATXファクターを採用してくれたほうが現時点ではつぶしのきく製品と見ることもできる。もっとも同社の製品では標準で3年のパーツ保証があるので、マザーボードを入れ替えるなんて気には中々ならないとは思うのだが。

本体サイズは98(幅)×401(奥行き)×357(高さ)ミリと非常にスリムだ

 冷却性能に関しても、CPUクーラーはそのままパッシブダクトになる形状になっており、左側面の吸気口からフレッシュエアーを吸入し、背面と上面のスリットから排気する。この構造ではCPUファンの動作音が漏れやすそうだが、実際には机上で筆者のすぐ右側に置いてベンチマークを実行させている最中などでもその動作音がほとんど気になることはなかった。試用機がCore 2 Duo E6600を搭載していたのでCPUファンの回転数があまり上がらなかったということもあると思うが、MR3000のレビューでも触れている通り、このケースとCPUファンは発熱の大きなPentiumDでも十分静かに冷却可能な設計になっているので、Core 2 Duoならば余裕を持って静音動作が可能ということになるのだろう。起動時こそCPUファンはフルスピードで回転し結構な動作音となるが、BIOSで制御されているのでOS起動前に必要な回転速度にすぐ落とされる。

 電源は底面に配置されており、上面とHDDベイのある前面側に吸気ファンが配置され背面へ排気を行なう。グラフィックスカード装着時はちょうどカードがケース内の上下を遮断するような形になるが、この構造ならGPUの冷却も問題なさそうだ。またこの構造だとトップヘビーにならず、付属のスタンドを使わなくても非常に座りがよく不安を感じない。底面にはHDDを冷却する吸気口もあるため注意は必要だが、少しでもフットスペースは小さい方がいいといった場合にはスタンドなしで設置しても問題ないだろう。横置き用に付属するゴム足を活用してもいいかもしれない。

グラフィックスカード装着図(写真=左)。電源ユニットは底面に配置される(写真=中央)。本体の後方および側面にも排気用のスリットがある(写真=右)
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