東芝は6月5日、dynabookの新シリーズとして12.1インチ液晶を搭載したモバイルノートPC「dynabook SS RX1」を発表した。家庭向けに3モデルがラインアップされるほか、カスタムメイドが可能な企業向けモデルも用意される。
「東芝が初めてノートPCを開発してから22年、その技術と英知を結集してはじめて実現し得た」――同社執行役上席常務の能仲久嗣氏がそう語るこの新モデルは、多くの“世界一”を掲げる。
モバイルPCにおいて、軽さ、薄さ、駆動時間の3つは重要なファクターだが、dynabook SS RX1はそのいずれでも12.1インチ液晶を搭載するノートPCの頂点を極めた。64Gバイトのフラッシュメモリ(SSD)を採用する最上位機「RX1/T9A」は、光学ドライブを搭載しながら重量わずかに848グラム、薄さ19.5ミリ(最薄部)、さらに約12.5時間駆動が可能なバッテリーパック5800装着時でも重量約968グラムに収まる。
この“3つの世界一”は、1985年に世界初のラップトップPCとして「T1100」を世に送り出した同社が、そのテクノロジーの粋を集めた8つの差異化技術によるという。高密度に実装された基板、肉厚0.45ミリのマグネシウム筐体、将来的に3G/WiMAXモジュールも内蔵可能なマルチバンドアンテナ、屋外の視認性も考慮した半透過型液晶、7ミリ厚の光学ドライブ、コンシューマ向けPCでは世界初採用の64GバイトSSD、そして新開発の薄型キーボードと冷却モジュール――「これらの技術によって1グラム単位での調整を行い、8つのどれが欠けても今回の製品は実現しなかった」(同社)。


最上位の「RX1/T9A」(写真=左)は、コンシューマ向けの光学ドライブ搭載モバイルPCでは初採用となる64GバイトのSSDを採用。現状では高価だが、消費電力12%減、耐衝撃性2倍(1500G)、OS起動時間22%高速化(同社)というように、多くの面で従来のHDDを上回る。ちなみに展示されていたマシンのWindowsエクスペリエンスインデックスは、HDDのサブスコアが5.3となっており(写真=中央)、80GバイトHDDを搭載する「RX1/T7A」の5.0(写真=右)よりも高いまた、製品コンセプトに“True Mobile”を掲げるRX1は、ボディの耐衝撃性(落下75センチ)やキーボード部の防滴機能(約100ccの液体に対応)も備えており、より過酷な環境下で使用されることが多いモバイルPCとしての堅牢性も重視されている。
発表会の冒頭で能仲氏は、堅調に推移するノートPC市場の中でモバイルPCのセグメントは停滞気味の“踊り場状態にある”と説明し、「今回のdynabook SS RX1によってモバイルPC市場に革命を起こしたい」と強い意気込みを語った。
東芝が放つモバイルPCの新顔「dynabook SS RX1」の中身をチェック
64GバイトSSD+12.5時間駆動=980グラムの堅牢モバイルPC――dynabook SS RX1
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