これまでに紹介したVistaチップス
3枚め:「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに加える
6枚め:WindowsメールにOutlook Expressの環境を取り込む
7枚め:「システムの復元」と「以前のバージョン」で使う領域を変更する
10枚め:Vistaの便利な機能を有効に、不要な機能を無効にする
今回のチップスが使えるエディションは? | ||||
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エディション | Home Basic | Home Premium | Business | Ultimate |
対応状況 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows Vistaは、デフォルトの状態がWindows XPよりもセキュアになっており、Windowsネットワークの機能は基本的に無効化されている。Windows XPの場合、OSをインストールしてネットワークが利用できる状態になれば、LAN内のPCをブラウズすることができた。しかし、Windows Vistaの場合はパスワード保護共有のみ有効になっており、ネットワーク探索や通常のファイル共有などは無効になっている。このため設定を変更しなければ、Vista搭載のPCからLAN内のPCをブラウズすることはできない。
VistaでWindowsネットワークの機能を利用するためには、ネットワークと共有センターから設定を行う。ネットワークと共有センターは、コントロールパネルの「ネットワークとインターネット」から「ネットワークと共有センター」を選択することで、呼び出すことができる。
ネットワークと共有センターの下段に用意された「共有と探索」からは、以下の設定が行える。
LAN内にあるほかのPCをブラウズしたり、外部から自分のPCをブラウズできるようにするためには「ネットワーク探索」を有効にする。「ファイル共有」を有効にすると、自分のPCのフォルダをLAN内にあるほかのPCに公開することが可能だ。「プリンタ共有」は、自分のPCに接続されたプリンタをLAN内のPCに公開する場合に有効にする。
「パブリックフォルダ共有」は、「パブリック」というフォルダ(VistaをインストールしたドライブのUsers\Public)を共有するための機能。外部からアクセスしたユーザーに対して、リードオンリーの設定にするか、ファイルの変更や作成を許可するかを選択できる。パブリックフォルダ共有という名前は付いているが、デフォルトではアクセスするのにユーザー名とパスワードによる認証が必要だ。ユーザー認証を不要にするためには「パスワード保護共有」を無効にすればよい。
「メディア共有」は、Windows Media Playerの共有機能の設定だ。ここで任意のPCやデバイスの共有を許可すると、許可したPCやデバイスに保存されている音楽、静止画、動画などをLAN内で共有できるようになる。自分のPCに入っている音楽や動画をネットワーク経由で、別のPCのWindows Media Playerから再生したい場合などに役立つだろう。
こうした共有機能を有効にするのはセキュリティが保たれた家庭内LANなどでは効果的だが、セキュリティ上の問題を引き起こす可能性もある。ノートPCなどを外に持ち出して外出先のネットワークに接続する場合は、意図しない共有が行われていないかどうか十分に注意してほしい。
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