本特集では「Intel Ultra Mobile Platform 2007」を採用した超小型ノートPC、富士通の「FMV-BIBLO LOOX U50WN」(以下、U50WN)と工人舎の「KOHJINSHA SH6WP10A」(以下、SH6WP10A)をさまざまな角度から検証する。前回はベンチマークテストプログラムによる性能評価をお届けした。今回は、小型ノートPCとしての使い勝手やバッテリー駆動時間を比較していく。
まずはボディの形状だが、いずれも利用シーンに応じて操作方法が選べるコンバーチブル型を採用する。机上では液晶ディスプレイを開いて通常のノートPCと同じように扱えるほか、移動時などに感圧式タッチパネル搭載の液晶ディスプレイを180度回転させて本体と重なるように折りたためば、タブレットPCのスタイルになり、画面にスタイラスや指で直接触れることで操作可能だ。
前回も触れたが、本体のサイズは2モデルで大きな違いがある。U50WNは、外形寸法が171(幅)×133(奥行き)×26.5〜32(高さ)ミリ、重量が約580グラム。SH6WP10Aは、外形寸法が227(幅)×170(奥行き)×25.4〜33(高さ)ミリ、重量が約993グラムだ。U50WNのほうが、幅が56ミリ、奥行きが37ミリ、高さが1〜1.1ミリ短く、重量が約413グラム軽い。
フットプリントは、U50WNが文庫本より一回り大きい程度、SH6WP10AがA5用紙程度で、U50WNは小さなウエストバッグなどにも十分収まる大きさだ。SH6WP10AはU50WNほど小さくないが、重量は1キロ未満なので携帯利用も苦にならないだろう。また、SH6WP10Aはボディ両側面に盗難防止用のケンジントンロックホールがあり、付属のストラップとクッションPCケースを装着することで、本体を小型バッグのように持ち運べる。
2モデルとも外装は樹脂ベースでとくに高級感があるわけではないが、堅牢性には配慮が見られる。液晶ディスプレイ天板からの耐荷重試験では、U50WNが200キロ、SH6WP10Aが100キロをクリアしたという。
ボディの放熱に関しては、いずれも冷却ファンを内蔵しており、排気口付近の表面温度が高くなる。長時間運用すると、U50WNは右側面のUSBポート下辺り、SH6WP10Aは右手側のパームレストと右側面の下辺りが熱くなる傾向だ。とくにU50WNは両手で本体を握って操作する場合、右手の人さし指に熱を感じた。
いずれも高負荷時にはファンノイズが発生するが、使用していて耳障りなほどではない。SH6WP10Aにはパフォーマンスを下げることでファンの回転を抑制するサイレントモードもあるので、こちらを利用するのも手だ。サイレントモードでは、ファンの回転音がかなり小さくなる。
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