MacBook Airは手が出ないけど――4万円台のミニノート「Eee PC」の中身は!?海を渡った“199ドルPC(1/2 ページ)

» 2008年01月18日 12時12分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

ついに登場する日本版Eee PC

Eee PCの勇姿(海外版)。MacBook Air1台でEee PC日本版が4〜7台は買える計算だ

 何かと話題のMacBook Airだが、日本国内での出荷はまだ先になりそうだ。そのような中、注目を集めているPCが発売される。そう、“199ドルPC”ことEee PC(製品名はEee PC 4G-X)の日本版だ。当初は2008年2月に発売されるとのことだったが、1月10日には発売日が1月25日に繰り上がり、1月11日には予約販売が一斉にスタートして今や多くのPCショップで受け付けが行われている状態だ。ここでは、日本版の発売を前に台湾で入手した(正確には、してもらったか……海外版Eee PCの中身を見ていきたい。なお、海外版Eee PCは全6色のカラーバリエーションが用意されているが、日本版はパールホワイトとギャラクシーブラックの2色展開となる。また、初回の出荷台数が少ないという情報も聞かれるので注意したい。

 ちなみに、日本版Eee PCではOSがLinuxからWindows XP Home Edition(SP2)になるほか、キーボードもJIS配列となり、さらに4GバイトのSDメモリーカードが付属して4万9800円となる。さすがに199ドルというわけにはいかないが、それでも4GバイトのSSDを搭載し、3基のUSB 2.0ポート、SD/MMC対応メモリカードスロット、IEEE802.11g/bの無線LANと100BASE-TX/10BASE-Tの有線LAN、アナログRGB出力、そして30万画素のWebカメラと豊富な拡張性を備えながら、約0.92キロの小型ボディにまとめているのが見どころだ。225(幅)×164(奥行き)×22〜37(高さ)ミリのコンパクトボディと、カバンにもすっぽりと収まりやすい形状も魅力だろう。


注意

製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは海外モデルのものであり、日本モデルとは異なる可能性があります。



 さて、実際の作業工程は以下の通りだが、大手PCベンダーのサブノートPC/ミニPCで見られるような複雑な基板配置は見られず、ネジを回しツメで固定されたカバーを外すだけで内部システムにたどり着ける。CPUやチップセットを見るだけなら、工程3までの手軽さだ。ただ、本体下部のカバーユニット(パームレスト部分)を固定するツメがなかなか外れにくく、無理に力を加えるとカバー自体が破損してしまう可能性があるので気をつけよう。

工程1 バッテリーを取り除いて底面のネジを6本外す

工程2 3カ所のツメを外してキーボードユニットを取り除く

工程3 放熱板を固定するネジ9本を外す

工程4 上面のカバーユニット(パームレスト面)を外す

工程5 2カ所のツメで固定された底面のカバーを外す

工程6 無線LANのアンテナケーブルと、液晶ディスプレイを固定する2本のネジを外す



 まずは底面に見えるネジを6本外し、キーボードユニットを取り除く。具体的には、3カ所(F1キーの左上、F6キーの右上、Pause/Breakキーの左上)のツメをマイナスドライバーなどで押し込み、キーボードユニットを手前側に引き出す。そしてキーボードユニットとタッチパッドのケーブルをそれぞれ取り外す。

 するとCPUやチップセットの熱を拡散するための放熱板が現れるので、これを固定しているネジ9本を外そう。これで上面のカバーユニット(パームレスト面)を固定するのはツメだけになるので、上面カバーを慎重に引きはがす。これが済めば底面のユニットにすき間なく置かれたマザーボードに対面できる。

まずは底面にあるバッテリーを取り外そう(写真=左)。バッテリーは容量が7.4ボルト 5200mAhで、駆動時間は公称値で約3.2時間、充電時間が約4.05時間だ。メモリスロットのカバーを固定するネジに「このシールをはがすと保証が無効になる」旨が書かれたシールがはられている(写真=中央)。日本版ではどのようになっているのか気になるところ。カバーを外すとメモリスロットが2基あるように見えるが、上部はMini PCI Expressスロット用(本機の場合は配線パターンのみで実際は空洞)だ(写真=右)

キーボードユニットを取り外すと放熱板が現れる(写真=左)。中文版キーボードは主要キーで約16ミリのキーピッチ、約2ミリのキーストローク(いずれも実測値)があるので、慣れればタッチタイプも夢ではない(写真=中央)。キーボードユニットを取り外すと、そこにも例のシールがはられている(写真=右)

 では、実際にマザーボードを取り出してみよう。

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