10月15日にフルモデルチェンジを果たしたアップルの新型MacBookファミリー。すでに店頭で展示や販売がはじまっているが、ボディの質感はかなりのものだ。1枚のアルミ板から削りだされた「ユニボディ」は、写真で見るより現物のほうがはるかに説得力がある。同社のWebサイトで公開している動画には、実際にアルミから“ユニボディ”を削りだしている風景が出てくるが、同社のデザインチームでトップとなる上級副社長のジョナサン・アイブ氏の「いろいろな意味で、(新型)MacBookは外面よりも内面のほうが美しいほどです」という言葉に思わずうなずいてしまうほどだ。
ちなみに、アップルジャパンの説明会で液晶ディスプレイ天面部分について確認したところ、キーボード面とほぼ同じ工程で製造しているとのことだった。
新しく採用された、トラックパッド自体がクリックボタンとなったガラス製のマルチタッチトラックパッドも注目だ。パッド自体が前モデル比で約39%も拡大したほか、システム設定で右クリック操作の設定が可能になり、マルチタッチも従来の3本指から4本指での操作に対応した。
内部へのアクセス方法も大きく変わった。底面にあるレバーを引くとカバーが取り外せ、バッテリーとHDDベイが現れる。HDDの着脱には工具を使う必要があるが、バッテリーの交換が容易に行えるようになった。代わりに、DDR3対応のメモリスロットは8本のネジを外さなければならなくなったが、それでもユーザーレベルでメンテナンスができるようになっている。
さて、前置きが長くなったが、新型MacBookの目玉はインテルのチップセットを改め、NVIDIAの新チップセットを導入したことだ。このGeForce 9400M(NVIDIAではGeForce 9400M G)は、アップルとNVIDIAが協力して開発したというグラフィックス機能統合型チップセットで、GeForce 9100M Gの上位版となる。これまでのIntel GM965 Expressの2チップ構成(ノースブリッジとサウスブリッジ)から1チップになって実装面積が小さくなるほか、3Dの描画性能が従来モデルの約5倍にアップしたとアップルは述べている。ちなみにNVIDIAのWebサイトでは、Intel GM965 Expressではなく、Centrino 2(Intel GM45 Express)との比較で5倍のグラフィックス性能を発揮するとしている(※記事初出時、Geforceの表記に誤りがありました。おわびして訂正します)。
MacBook自体の使い勝手や、Mac OS Xでの使用感などについてはレビュアーに譲り、ここではWindows環境下でのパフォーマンスをチェックする。まずはWindows XP編だ。
これまでのBoot Campと同じように、Windows用のドライバ一式はパッケージに付属するDVDメディアの中に入っており、Windowsをインストール後にメディアを挿入すれば一通りの環境ができあがる。サポートするWindowsは32ビット版XP(SP2)とVistaのみで、Boot CampアシスタントにはFAT32パーティションを作成できる上限の32Gバイトがプリセットされているのも、これまでと同じだ。
今回は試しに2.0GHzのCore 2 Duoを搭載した新型MacBook(MB466J/A)にWindows XP Home Edition(SP3)を導入し、各種ベンチマークテストを行った。次のページでは、ベンチマークテストの結果を見ていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.