MacBookおよびMacBook Proのフルモデルチェンジがついに発表された。それを受けて国内でもプレス向けの説明会が開催されたので、まずはその内容をMacBook中心に報告しておこう。
とは言ってもその内容は、基本的には米国でのイベントを要約したものだ。つまり以下の3つがMacBookとMacBook Proに共通する大きなポイントになる。それぞれの詳細は既報の通りなので、そちらも参照してほしい。
これに加えて、従来のラインアップではMacBook Proのみの特権だった以下の2つの仕様が、MacBookにも採用されている。
というわけで、MacBookとMacBook Proの外観および性能、機能の差は従来に比べて格段に少なくなっている。
ただし差を広げられた部分も1つだけある。今回のMacBookではFireWireポートが廃止されているのだ。一方、MacBook ProではFireWire 800ポートの搭載を継続している。MacBook Airでもそうであったように、コンシューマー向け製品の周辺機器接続インタフェースは、USBに収束していくというのがアップルの方針のようだ。
確かにFireWireでなければ接続できない周辺機器は、特にコンシューマー向け製品ではほとんどなくなってきているのも事実。シンプルを旨とするアップルの製品としては、USBへの一本化は自然な流れということだろう。
さて説明会では当然、実機に触れる機会がある。それに加えて、今回は新型MacBookを1台そのまま借りることもできたので、実際に触った第一印象をお伝えしていこう。
何はともあれ、外観だ。従来のポリカーボネート製のボディとは、液晶を閉じたときも開いたときも、まったく印象が異なる。特に開いた状態、つまり利用時の雰囲気は、従来機とは完全に別物だ。
その印象の違いは、ボディがアルミ製になったことも大きいが、それよりもディスプレイのベゼル(枠)とキーボードが黒になり、ツートンカラーのデザインになったことが第一の要因のように思える。
特にベゼルはガラスという素材の特性もあってか、自身の存在感を出さず、ディスプレイが宙に浮いているような視覚効果を生み出しているのだ。正直に言うと、今のところこのデザインにはまだ違和感はあるのだが、慣れれば画面に集中できそうな気もする。
なお、ディスプレイの表面には光沢処理が施されている(ツヤあり。もうぴかぴかのツヤツヤ)。LEDバックライトの効果も含めて、その視認性については、また後ほどリポートするつもりだ。
さて“ユニボディ”筐体の強度だが、さすがアップルが自信満々で送り出してきただけある。実際手にすると、その頑強さに納得させられる。新モデルは従来モデルより多少だが薄く、軽くなっているので、モバイル利用するユーザーもより増えると思うが、非常に安心感のある筐体だとお伝えしておく。
次に気になったのは新しい“マルチタッチトラックパッド”だ。筆者は従来からボタンを使わずにタップで代用していたので、クリックボタンがなくなったこと自体についてはあまり気にしていなかった。
しかし、実物を触ってみてかなり驚いた。ボタンはただ省かれたのではなく、パッド自体がボタンと化していたのだ。つまり、パッドのほぼ全面を物理的に押すことができる(クリックできる)のである。
トラックパッドを物理的に押して、クリックできて、クリック感もあるというのは、多くのユーザーにとっては非常に分かりやすく、使いやすいだろうと思う。もちろん従来のタップ操作も可能なので、しっくりくるほうを選んで使えばよいわけだ。
それと、アップルが自慢するとおりに、パッド表面の感触はとてもさらりとしていて、操作しやすいし、触っていて気持ちがいい。
取り急ぎ、気になっていた部分のファーストインプレッションは以上のようなところだ。引き続きこの新型MacBookを試用して、詳細なリポートをお届けする。
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