「CUDAの可能性は無限大。だから時間がかかった」NVIDIAイベント(2/2 ページ)

» 2008年10月27日 17時13分 公開
[古田雄介,ITmedia]
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ソフトウェアメーカーも登壇

 続くソフトウェアメーカーのセッションでは、アークソフトがアップスケーリングエンジン「SimHD」、ペガシスが動画編集ソフト「TMPGEnc 4.0 XPress」、トムソン・カノープスが動画編集ソフト「EDIUS Pro 5」をそれぞれ解説した。

 このなかでペガシスは、TMPGEnc 4.0 XPressにおいて、CUDAをエンコード処理ではなく、動画の色調補整などのフィルタリングに活用していると説明した。「現状ではエンコーディングはCPU側で行ったほうが速いための選択です。フィルタリングに関しても、マシンのスペックによってはCPU側で行ったほうが速い場合があります。このため、エンコードを行う前にマシンのパフォーマンスをチェックするベンチマークを走らせ、有利な設定を自動で選ぶようにしました」と語った。

ペガシスのセッション。GPGPUによるエンコード処理は2009年に対応する予定という(写真=左)。TMPGEnc 4.0 XPressにおけるフィルタリング設定を加えたエンコード処理の比較デモでは、CPUのみのマシンが21%の処理を行っているあいだに、CUDAマシンが100%完了するなど、その差を見せつけた(写真=中央)。トムソン・カノープスの「EDIUS Pro 5」が試せるデモ機。GPGPUを生かした3Dエフェクト機能を搭載している(写真=右)

 イベントで、もう1つの目玉となっていたのは、NVIDIAの新チップセット「GeForce 9300/9400」だ。グラフィックス性能を大幅に強化しており、福田氏も「NVIDIAが今出せる最高のチップセットといえるんじゃないかと思います」と自信をのぞかせていた。実際、3DMark06のスコアでは、Intel G45 Expressの5倍、AMD 790GXの2倍の値を叩き出したという。

 なお、会場には大手ベンダーのGeForce 9300/9400搭載マザーが展示されており、早ければ10月末には登場する見込みという。

グラフィックスコアを16個搭載したGeForce 9300/9400のスペック一覧(写真=左)。1280×1024ドット表示での3DMark06のスコア(写真=中央)。モンスターハンターのベンチマーク結果も紹介。ここでもGeForce 9400チップセットがもっとも高いスコアを示した(写真=右)

左から、MSI「P7NGM-DIGITAL」とASUSTeK「P5N7A-VM」。ともにGeForce 9300搭載(写真=左)。こちらはGeForce 9400搭載モデル。左から、DFI「LPJRGF9400-T2RS」とギガバイト「GA-E7AUM-DS2H」(写真=中央)。ZOTACとXFXからもGeForce 9300マザーが登場する予定だ(写真=右)

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