「老舗店舗が相次いで消えてしまうのは、その街としてはよくないことです」「ウチも相当に厳しい」など悲観的な話が続いたが、それでも光明を見いだす動きもある。九十九電機ショックと時を同じくして、11月1日から店舗構成と名称を変更する「フェイス本店」が堅実な将来像を描く。
フェイスは「ウチはこれまで、品ぞろえを変えた系列店を秋葉原に3店舗置いていました。そのうちの2店を統合することで、むだな在庫を抱えなくて済むようになります。今は拡大よりも、小さい体で堅実に利益を上げていくことが重要。そのうえで、派手なキャンペーンを打ったりして、街を盛り上げて行けたらと思っています。お客さんも1店舗でひととおりそろえられるようになりますし、喜んでもらえたら」(フェイス本館 2階リーダー)と語る。
その言葉を裏付けるように、フェイスは11月1日から3日まで、豪勢なオープニングセールを実施する。20個限定でCore 2 Duo E8200を9980円で販売するほか、1TバイトHDDを8970円、500GバイトHDDを4970円の限定特価で売り出す予定だ。


フェイス本店1階では液晶ディスプレイの特価品が多数用意されている(写真=左)。店舗改装中の2階。1週間近くも通常営業と移転作業を行い、店員さんは全員お疲れ顔だった(写真=中央)。系列店のツートップ秋葉原本店でも同様のキャンペーンを行う。写真は限定特価の500GバイトHDD(写真=右)また、11月3日に閉館する石丸電気パソコン館も、思い切った特価でパソコン本体を販売していた。店員さんは「10月に閉館が決定しました。ご愛顧いただいた方には申し訳ありませんが、最後の最後に一花咲かせられたと思っています!」と意気込んでいた。


パナソニック「Let'snote LIGHT W7」が10万円近く値下げされて15万4800円に(写真=左)。多機能モバイルPC、工人舎「SX3WP06MF」がNetbook並の価格(写真=中央)。東芝の「dynabook AX」は現品特価で10万円を切っていた(写真=右)今後、秋葉原はどのような変化をたどるのか――購入欲をそそる商品と企画が続く限り、“アキバ電気街”に人が集まり続けると思いたい。
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