ASUSTeK Computer(ASUS)が11月6日に発表した「Eee PC S101」は、スタイリッシュな薄型軽量ボディをまとったEee PCシリーズの最新作だ。
Atom N270(1.6GHz)を搭載した低価格ミニノートPC(いわゆるNetbook)のカテゴリにありながら、ボディの質感や薄型軽量化、パフォーマンス、静音性、放熱性など、至るところにこだわることで、これまでのEee PCとは違う高級志向のモデルに仕上げているのが目を引く。
PC USERでは11月22日の発売に先駆けて日本版の実機を入手し、検証を行っている。前編では、S101のデザインをはじめ、携帯のしやすさ、液晶ディスプレイの品質、キーボードの使い勝手、基本スペックなどについて、現行モデルの「Eee PC 901-X」や「Eee PC 1000H-X」と比べながらチェックした。中編ではS101を分解し、その内部構造に迫る。
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まずは、高さ18〜25ミリ、重量約1.06キロという薄型軽量ボディの中身を分解して内部構造に迫ってみよう。
製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません。
メモリスロットへのアクセスは簡単で、底面のネジ1本を回してカバーを取り外すだけで済む。メモリスロットはSO-DIMMスロットが1基あり、そこに1GバイトのPC2-5300 DDR2 SDRAM対応モジュールを標準装備している。ほかのNetbookと同様、メモリスロットは1基しかないので増設の際は標準搭載のモジュールとの交換になる仕組みだ。メーカーのサポート外になるが、手持ちの2Gバイトメモリ(PC2-5300)を何枚か差し替えてみたところ、問題なく2Gバイトと認識された。
容量16GバイトのSSDは、901-XのようにMini PCI Express型のモジュールとなっている。こちらにアクセスするには、本体を分解してマザーボードを取り出さなくてはならない。実際の作業工程は以下の通りだ。
工程1 底面のバッテリーを外す
工程2 キーボードの上(F1/F6/F11/Insertキーの上)にある4つの小さなツメを押し込み、キーボードを持ち上げる
工程3 フラットケーブルを外し、キーボードを取り出す
工程4 キーボードの下にある各種フラットケーブルを外す
工程5 キーボードの下にあるネジ8本(うち1本は保証シールの下にある)を外す
工程6 底面のネジ13本(うち4本はバッテリーを外した場所)と、メモリスロットカバーのネジ1本を外す
工程7 メモリスロットの隣りにある無線LANモジュールから2本のアンテナケーブルを外す
工程8 ツメで固定された上面のカバー(パームレスト面)を液晶ディスプレイごとはがす
工程9 マザーボード上のネジ4本を外す
工程10 マザーボードの左上(裏側)に電池のケーブルがあるのでこれを外し、マザーボードを取り出す
4本のツメで固定されたキーボードを取り外すと、「はがすと保証が無効になる」ことが記載されたシールがある。分解にはこのシールをはがす必要があるので要注意だ。このシールの下にある1本のネジを含め、表面と裏面のネジをすべて外すことで、トップカバーを固定するのはツメだけになるので、ツメを破損しないように慎重に引きはがしていく。トップカバーは液晶ディスプレイごとはがれる。
カバーをはがすと、その下にマザーボードが現れるので、あとは基板に接続された各種ケーブルと基板上のネジを外せば、マザーボードを取り出すことが可能だ。マザーボードを取り出す際は、特に裏面の無線LANアンテナケーブルと電池ケーブルを外すのを忘れないように気を付けたい。
次のページでは取り外したマザーボードやSSDをチェックしよう。
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