PMの強みはWindows XPを搭載していることだ。そのため、FlashPlayerやWindows Media Playerなど動画再生環境には事欠かない。US15Wに内蔵されているグラフィックアクセラレータ(GMA500)には動画再生支援機能が搭載されているが、おおむねSD画質であればスムーズに再生できる印象だった。
ただし、フォーマットによって動画再生支援機能が有効になるかどうか異なるため、結果にも大きく影響する。今回は時間の関係上試すことができなかったが、PowerDVD 8以降は動画再生支援機能対応の評価が高く、PMでもワンランク上の動画再生環境が期待できるはずだ。
シャープのNetWalkerが発表されたとき、ユーザーが最も反応した点はx86非互換CPUの搭載とubuntuの採用だった。これには賛否両論あったものの、Linuxに抵抗感のないユーザー層はおおむね好意的にとらえ、そうでないユーザは否定的という図式だった。
PMはNetWalkerで「否」の意見だったユーザーに対するカウンターとなる製品だ。x86のAtom Z510を搭載し、OSにはWindows XP Home Edition(SP3)をプリインストール。そのためFlashPlayerの最新版の導入やWMVの再生など、プロプライエタリなアプリケーションの恩恵にあずかることができるのはコンシューマー最大シェアOSの強みといえる。
ただし、裏を返せばNetWalkerが解放された制限を引きずっているということでもある。ubuntuではさほど気にならなかった512メガバイトは、Windows XPではやや心もとない。内蔵SSDは16ギガバイトだが、NetWalker(4ギガバイト)の4倍の広さ、という印象はない。もちろん、PMにLinuxをインストールすることも可能だが、その場合はNetWalkerよりも実売で1万ほど割高なPMを選択する意味を自問することになりそうだ。
そのほかにもNetWalkerには搭載されていないBluetoothが内蔵されていたり、逆にタッチパネル以外のポインティングデバイスを搭載していなかったりと、比べれば比べるほどPMとNetWalkerは好対照な2機種に見えてくる。国産メーカーのシャープがubuntuを採用し、韓国メーカーがWindowsを選択したというのも面白い。MIDを含む超小型マシンでは切り捨てなければならないところがあるがゆえに、独自色の強いバラエティ豊かな市場となっていく予感を抱かせてくれる製品だ。
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