手間もお金もあまりかけずに、のんべんだらりと自作するぜコタツ向け自作キット(2/2 ページ)

» 2009年12月29日 14時11分 公開
[古田雄介,ITmedia]
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今年一年を振り返りながら……5時間で完成

一式が紙袋2個に収まった。しかも軽い

 鈴木店長が用意してくれた構成は、性能に関しては文句なしで、余裕で想定予算もクリアしている。なにより、各パーツが小さくすべてをコタツの上で広げられそうなのが気に入った。この構成で即決して、家に持ち帰ることにする。

 ケース込みで紙袋2個ぶん。ミドルタワーケースで一式そろえる際は、宅急便をお願いするかハンドキャリーに固定して、重さに耐えながら帰路につく必要がある。年末にそんな手間はごめん被りたかった。ここですでに小さなマシンの恩恵を受けたことになる。

 本来なら年末のひまなときに組みたいが、仕事なので持ち帰ってすぐにドライバーを手にする。すべてのパーツを箱から出して、できるかぎりダラダラと組み立てることにした。ITX200はカバーを開くと、一般的なキューブ型ベアボーンのように左右上面が解放されるので、小さくても作業は楽だった。

 今年一年を振り返りながら、頻繁に休憩をとり、いつも以上に丁寧にねじ止めしていく。それでも3時間弱で組み終わり、手持ちのWindows XP Home Edition(パッケージ版)をインストールして、ドライバ各種のセットアップが完了するまでを含めても5時間かからなかった。完成してみて気づいたが、ミドルタワーケースのように力を込めて向きを変えたり立ち上がったメンテナンスするといった手間がないので、疲労感もほとんどない。

 新マシンをひとしきり眺めたあと、なんとなくリビングテレビの脇に置いたりして、使い道に思いを巡らせてみる。アナログRGB出力ながら、画質にこだわらなければリビングマシンとして活用するのもアリだろう。新しいソフトウェアやハードウェアの実験用マシンとして酷使するのも有意義だ。楽曲データをすべて新マシンに移して、ミュージックボックスとして使うのも悪くない。その際はサウンドカードを組み込もう。

 そんなことを考えていると、最初に無理矢理プラス志向したメリットが(多少は)自然に感じられるようになってきた。やはり自作マシンの最大の魅力は、組み立てたうえで、その活用法が無限大に広がるところだろう。新しいマシンが増えたところで困ることは何一つない。増えるのは可能性だけなのだ。

ダラダラとパーツを持ち帰る筆者(写真=左)。新聞紙の上に各種パーツを広げたところ。これだけのスペースで十分に組める(写真=中央)。なんとなくテレビの脇に置いてみた(写真=右)

 なお、鈴木店長によると、今回の構成でオリジナルキットを販売することに決まったらしい。製品名は「Cube-A33GC」で価格は2万7800円。最初に価格を聞いたときは「もしや、無理して“ITmedia特価”にしてくれたのでは?」と思ったが、この価格を聞いて不安は一掃された。年末年始のダラダラしたひとときに有意義な趣味を持ち込みたい人は、このキットを机やコタツに並べて、「ダラダラ自作」を実践してみるのはいかがでしょう?

今回自作した「Cube-A33GC」の構成
CPU Atom 330(1.6GHz)
マザーボード インテル「D945GCLF2」(Intel 945GC)
メモリ DDR2-800 2Gバイト×1
HDD Serial ATA 500Gバイト
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
ケース ユニットコム「ITX200」(300W電源搭載)
価格 2万7800円(税込)
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