パソコンショップ・アークのWebショップで注文した「P182 ATX W/OPSU」が到着したのを機に、購入したパーツを組み立てにかかる。まずはマザーボードにCPUとクーラー、メモリを装着。「RAMPAGE II GENE」はmicro ATXサイズながら、基板のレイアウトに無理がなく、恐れていたCPUクーラーとメモリの干渉もなかった。6基のメモリスロットすべてを埋めると、すき間なくヒートスプレッダが並ぶ。その上に多少被さる形でCPUクーラーが装着された姿は壮観だ。
P182 ATX W/OPSUは、DVDドライブをネジなしで装着できるうえ、HDDベイは単独で引き出せる仕様なので、電源ユニットとマザーボードを組み込んでサクサクと組み立てられた。奥行きが短めのケースのため、厚みのあるケーブルの整理には少し苦労したが、右側面パネルにケーブル配線用のスペースがあるほか、電源ユニットベイから必要なケーブルだけを引き出せる別部屋構成も採用しているので、完成時にはケーブル類を各所にしっかりまとめられる。空調をじゃましないように結束して、1時間もかからずに組み上げた。
問題なく通電できたので、Windows Vista Ultimate(64ビット版)のインストールに取りかかる。Vistaはインストールウィザードが表示されるまでに数分待つのが恒例だが、このマシンはわずか30秒しかかからなかった。すでにその高性能ぶりを発揮してくれてうれしくなる。その後、ドライバや各種アプリケーションをインストールし、旧メインマシンのデータの移行も完了。ここまで順調に進み、「さて、記事のまとめとしてベンチマークでも走らせようかな」と腕をまくったところで、突然マシンがフリーズした。あせるんじゃない、オレはただベンチを走らせたいだけなんだ。
まさかの“プチフリ”(SSDを起因とする一瞬のフリーズ状態)かと思いきや、1時間待っても一向に操作できる気配がない。どうも“マジフリ”(完全にシステムがフリーズする状態)のようだ。BIOSの設定変更や各パーツの着脱などで原因を探ってみたところ、メモリに不具合が発生していると判明。ただし、3枚で稼働させると、どちらの組み合わせも正常に動作する。発熱の問題を疑ったが、実測したところ34度前後でもフリーズが発生している。しばらく原因がつかめなかったが、どうもメモリ各セットの相性問題の可能性が高いと思い至った(実は3枚セット2組を別のショップで購入していた)。
セット単独では正常に動作するため、多くのショップが実施している初期不良交換は望めない。無償交換は無理そうだが、せっかくの激アツマシンなので12Gバイトメモリはあきらめきれない。同メモリを購入したツートップ秋葉原本店に足を運ぶと、樋熊氏は「弊店では購入金額の10%でメモリの相性保証をつけることができます。ただ、購入時に加入していただくことと、購入から2週間以内の交換が条件となります。今回は残念ですが……」と気遣ってくれた。もはや感覚がマヒしているのか、気の毒そうな樋熊氏の顔を見てこちらが気の毒になる。自分への戒めを込めて、今度は相性保証を付けて購入。1万3178円を授業料として払う。
メモリの相性問題を含め、これまで仕事で扱うマシンでは何度も予想外のトラブルに見舞われているが、自分のマシンに降りかかることはなかった。そのためリスク対策をとる意識が薄かったのは確かだ。この失敗を糧に、夏場のトラブルを予測してケースにファンを追加することにした。そこで訪れたのは、冷却パーツの老舗である「PCパーツショップ・CUSTOM」だ。レジに立つ田中氏が推薦したのは、エナーマックス「MAGMA UCMA12」。「独特の羽根を採用した汎用ファンで非常に売れています。ファンはよく冷えそうな形状だと注目を集めやすいんですよ。実際、良い評判を聞きますね」とのこと。価格は2180円。
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